市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。
それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。
では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。
今回ご紹介するのは、学生のチャレンジに伴走する街のお姉さん、廣川佳苗さんです!
“想い”を載せて、学生と大人を橋渡し
人との出会いを通して、長岡の魅力を伝えたい
廣川佳苗さん 〈26歳/会社員〉 ながおか農challeプロジェクト実行委員会、NPO法人思いのほか、長岡 音むすびフェス!! 実行委員会
出版編集社で働くかたわら様々な市民団体に所属し、「世界えだまめ早食い選手権」や「長岡音むすびフェス」など大規模イベントの裏方でも活躍する廣川佳苗さん。市民活動に取り組む楽しさを知ったのは大学生の頃。より充実した大学生活を送るために、仲間たちとインカレサークルを立ち上げて交流イベントを企画したり、小国地域で農作業や地域行事に参加して地域交流に励んだりしました。「人生の転機」と振り返るほど特に記憶に残るのは、大学3年生の時に、まちなかキャンパス長岡学生委員として企画運営したファッションイベント。「400人もの来場者を集め成功に終わりましたが、関係機関との折衝や見守って下さる方々への説明や説得に大変苦労しました。親身になりつつも厳しく接して成功に導いていただいたまちキャンの職員さんには感謝でいっぱいです」。
▲大学3年時に企画運営したファッションイベントを支えてくれた方たちへの恩返しの気持ちが、今も原動力に。
イベントの経験から、前面に出て引っ張るだけではなく、想いを持つ人をサポートすることも大切な役割と感じた廣川さん。最近は、相談を寄せて来る学生たちの「やってみたい!」という気持ちを後押しすることにも注力しています。「私自身、様々な市民活動を通して長岡の頼りになる大人にたくさん出会いました。私が架け橋となってそんな大人と学生を繋ぐことで、実現の手助けができれば」。
学生と接する際に、ただ困りごとを解決するだけではなく意識していることがあります。「市民活動に取り組んだり、活動をきっかけにカッコいい大人と出会うことで、長岡を好きになる人が増えてほしいですね」。それも自分自身が活動を通してカッコいい大人と出会って長岡の魅力を知り、長岡に惚れた経験を持つからこそ。市民活動を通してますます自分のまちを好きになる、そんな好循環が廣川さんを中心に生まれています。
▲「NPO法人思いのほか」を始め多くの団体に所属。自分事として地域貢献活動に取り組むカッコいい大人たちに触発される毎日です。
▲高校三年時に怪我をするまで打ち込んでいたボウリング。「ボウリング以外に自分に何が出来るのか」と見つめ直したことが市民活動の原点。