市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。
それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。
では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。
今回ご紹介するのは、マイペースな地域の子育てサポーター 西脇 恵美子さんです!
まず自分たちが楽しむ!
地域のママとつくる成長し合える場所
西脇 恵美子さん〈48歳/自営業〉 親子の創造活動・応援団キューブ
地域のママたちの「やりたい!」をカタチにする西脇恵美子さんは、自身の子育てが終わってからも活発に活動を続けています。
子育ては田舎でしたいと思い、ご主人の地元越路地域へ移住。家族のそばに居ながら地域と関われる仕事がしたいと「子どもと共に成長し、育んでゆく店」をコンセプトとした雑貨店Cuteを平成10年に開店しました。お店を営む中で、平成13年に絵本の読み聞かせを行う『えほんくらぶ』をスタート。その後、農体験を行う『あおむしクラブ』、通学路を花で彩る『ゆめ花道』など子どもの成長とともに活動の幅も広がっていきました。
▲年々地域の理解も得られてきた「ゆめ花道」。花々が子どもたちの成長を見守っています。
平成20年、様々な活動を統括するため「親子の創造活動・応援団キューブ」を地域のママたちと設立。「代表といっても自分は連絡係」と謙遜しながら、自身の子育てがひと段落してからも率先的に活動を行ってきた西脇さん。「毎回活動の節目でもうやめようと思う。でも不思議とみんなとやりたいことが湧いてきて、気がついたら今まで続いてきた」。無理に活動を大きくしたり、PRしすぎないのがキューブ流。家事や子育てを優先しながら、無理せず楽しみながら活動することが長続きの秘訣です。
長く続けてきて気づいたことは『家族の支え』。「今までやってこられたのは家族みんなの理解があってこそ」。開店当初小さかった息子さんも、今では商品POPなどを作ってくれるほど協力的です。
▲東京在住時代の家族写真。家族との時間を大事にするのは、今も昔も変わらない西脇さんの大事なポリシーです。
▲活動の原点「えほんくらぶ」で読み聞かせを行う西脇さん。お店以外の場所で行うことも。
現在店舗は休業中ですが、来春再開し、キューブの活動もできる範囲で続けていく予定です。「今後いつやめるかわからないけど、いつまでも“子は地域の宝”。子どもたちが喜ぶ環境づくりに関わっていきたい」と、これからも地域の親子の強い味方として、活動していきます。