地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
「遊びの入り口」を工夫し、
誰も排除しないきっかけづくりを
星野 洸太さん
24歳/蔵王の杜プレーパーク
1997年栃木県生まれ。2022年、長岡造形大学大学院修了。おもちゃコンサルタント。長岡東ロータリーアクトクラブ会長。4月から子育て支援施設の職員に。
遊具があり使い方が示されるような従来の公園に対して、子どもたちが想像力で工夫し、遊びをつくり出すことのできる場をプレーパークと呼び、発見や創造する喜びを味わえる場であるとされています。
星野洸太さんは高校時代、地域に開かれた障がい児支援施設でアルバイトを経験。その後、大学時代にプレーパークの思想に触れると、アルバイト先で感じた、障害や病気の有無に関わらず誰も排除しない場づくりが、多感な子ども時代には大切であると感じるようになりました。
長岡市×長岡造形大学大学院イノベーター育成プログラム(いのプロ)※に編入してから修了までの2年間、研究や関係構築を深めてきました。
2021年春には「蔵王の杜プレーパーク」を開設。といってもはた目から見ればただの広場です。そこで、星野さんはプレーワーカー(管理人)として、「遊びの入り口」を用意しています。「子どもたちは人見知りをしがちですが、初めての遊び場では“場所見知り”をして、なかなか遊びに入れないことがあります。特に遊び方の用意されていないプレーパークではどう遊んで良いかわからない子も多い。まずは心の障壁を取り払う遊びの入り口を用意することが大切です」。
遊びの入り口づくりにおいて星野さんは、あえてシャボン玉や縄跳びといった障害の有無に関わらず楽しめる遊びを準備。最初に一緒に遊んだ子どもたちは、その後も障害や病気の有無に関わらず自由な発想で一緒に遊び始めるそうです。
「みんなでできることを、まずはみんなでやってみることが、誰も排除しない場づくりの入り口だと思います」。星野さんは、プレーパークをさまざまな地域に広げていきたい、と夢を語ってくれました。
※地域おこし協力隊と大学院生を両立させた、官学連携の地域課題解決プログラム。
本記事は、らこって2022年4月号でご紹介しています。