地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
石黒みち子さん/中越市民防災安全士会女性部 シュークリーム 副部長兼事務局長
防災士のほか、民生委員、聴覚障がい者の通訳サポートなど、地域防災や社会福祉の活動に精力的に取り組んでいる。
「中越市民防災安全士会 女性部 シュークリーム」で副部長兼事務局長を務める石黒みち子さん。
長岡市を中心に、防災グッズづくりなどの防災講習会をはじめ、防災意識や知識・技術の向上につながる啓発活動を行っています。
「家族からは半ば呆れられていますが、被災地の厳しい状況や困っている人を見るとほっとけないですよね。」防災士として多忙な日々を送る石黒さんは、被災地へのボランティアにも積極的に参加。能登半島地震でも現地入りして被災者支援を行っています。
鬼怒川決壊や熊本地震被災地の支援で、不自由なことに直面しつつも声に出せず辛い避難所生活を我慢している方々を見聞きしたことがきっかけとなり、特に女性やお年寄り、疾患のある方などに寄り添った「心の支援」を心がけています。
「元気そうに見えても心には深い傷を負っています。やりとりを重ねることで、辛い心中を打ち明けてくれます。」
石黒さん自身も中越大震災の時に、当時住んでいた小千谷市で被災。地震への恐怖と家屋の被害で一時はパニック状態になりました。
避難所もプライバシーが保てる状態ではなく、一日の大半を車の中で過ごしていたそうです。 「不自由な生活に心身ともに疲弊していたころ、群馬に住む友人にお風呂に入りたいとこぼしたら、その後すぐに『水上温泉の源泉水とそれを運ぶための大型のタンクローリーを手配した』と連絡がありました。」
友人の行動力に驚きながらも、自治体と交渉を開始。各所と調整するなど受け入れに奔走した結果、自衛隊をはじめ様々な人たちの尽力もあり、避難所に即席の温泉風呂を作ることができました。「あの時のお湯の温かさは一生忘れられないですね。」
震災を経験して、万が一の時に助け合える町内会や地域住民とのコミュニケーション不足や自然災害の知識や技術不足を痛感したという石黒さん。
“もしも”の時に苦しむ人を少なくできるように、体験談や防災知識・技術を伝えていきたいと話します。活動を続けていくために、“もしも”の時にすぐに駆けつけられるように、仲間と共有している合言葉は「無理せずできることを、できる時に、できる範囲で」。
そして、自分自身が健康であることも大切にしています。 自分の住む地域の特徴や災害リスクを知ること、地域の中に知り合いや気軽に話せる人などの関係を築いておくことが、いざというときに身を守ることにもつながります。
“もしも”に備えて、今自分ができること、やっておくことを考えてみませんか?
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