Nagaoka Players PLAYER

更新日:2025.10.30

自分起点の想いが 地域に根づく活動へと広がる|荒木隆幸さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。
活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

荒木隆幸/会社員/ハモろう亭代表
 1984年長岡市栃尾生まれ。音楽を通じた出会いと交流の場づくりを行う。
また自身の経験から、同じ悩みをもつ父親達の背中を押すため、講演会等にも登壇している。

 

 「修学旅行のバスで、マイクを離さず歌い続けたことが原点かも」と振り返る荒木隆幸さんは、14年続く社会人アカペラサークル「ハモろう亭」の代表です。大学時代にアカペラにハマり、社会人になり長岡に戻ってからもSNSでアカペラ愛好者を募り団体を立ち上げました。「音楽は本来、経験や実力に関係なく誰でも楽しむ権利がある。やりたい人がのめりこめる場でありたいと思っています」と、どんなに初心者で音程がうまく取れなくてもできるパート割りや、周りのフォローで全員が楽しめるよう工夫しています。

家族ともアカペラグループを組んでステージに上がっている。


 モットーは「来る者拒まず、去る者追わず」。活動を長く続けていれば人が離れていくこともあります。ハモろう亭もコロナ禍やメンバーの転勤などで一気に人数が減った事があったそう。けれど、荒木さんは活動を辞めたいと思ったことは一度もありません。その理由は「自分が1番楽しんでいたら絶対付いてきてくれる人はいる」という信念。現にずっと残ってくれているメンバーを大切にしながら、少しずつ増えている新規メンバーと活動を続けています。
 

 またサークル運営だけでなく、地元栃尾でアカペラを楽しめるイベント「いなかぺら」も約10年開催。それも自分の好きな音楽を楽しむ姿、アカペラの魅力を多くの人に届けるためです。「『次はいつやるの?』と期待してくれる声をもらったり、世代や立場を越えた人と繋がることができました。続けてきたことで地域に愛される場になっているのがやりがいです」。
 

 

 アカペラが代名詞の荒木さんですが、実は男性の働き方の見直しや育児休暇取得推進の啓蒙活動を行う団体「ファザーリングジャパンにいがた」でも活動しています。きっかけは自分自身が育休取得に苦戦したこと。「10年前、1年間育休を取得しましたが、男性が育休を取得することにすごく苦労しましたし葛藤もありました」。社会的には男性育休の推奨はされていたものの、職場の理解も賛同も個人差が大きかったそう。「自分の経験を社会に還元し、望んでいるのに育休が取れない方や、育児ができない父親をなくすことが秘かな野望です」と語ります。
 

 

 荒木さんの市民活動に共通する「自分起点」。どちらも自分の想いがしっかり真ん中にあるからこそ、活動が途切れず、地域に根づく活動へと広がる。荒木さんの活動は、その積み重ねの大切さを教えてくれています。

こちらの内容は、Youtubeのほか各種音声メディアでもお楽しみいただけます! ぜひご視聴ください。