第二回公開講座「聴こう 話そう 摂食障害」を終えて ①
春から企画していた11月11日の公開講座を終えて一週間過ぎようとしています。
お出で頂いた方々の中から数名の方がお問い合わせされていますが、電話の声から
切なく苦しい思いをひしひしと感じています。
どうか、少しでもその思いが楽になり、少しずつでも助かっていってくださいますように全力でサポートさせて頂きます。
まずは摂食障害だったご本人から寄せていただいたメッセージをご紹介します。
高校一年生の時に拒食気味で、二年生の春に過食嘔吐が始まって、10年近くそこを経験してきた方の生の声です。
(全文)
過食の始まりは高校二年生の時です。
テスト期間中にふとお菓子を食べたら止まらなくなり、あれよあれよと食べてしまいました。
食べている最中は無我夢中で何も考えずにただお腹を満たす感覚でした。
お腹がパンパンに苦しくなった後は、何とも言えない後悔と罪悪感に襲われました。
そして次の日は、自分の食に対するルールを決めて軽食か絶食かを繰り返していました。
自分で吐くことも覚え、更に下剤も乱用していました。
親や周りには絶対にバレたくないと思い、ゴミを隠したり、コンビニのゴミ箱に捨てたりもしていました。
体重が少しでも増えたらバツ。
0,1g増えるのが許せなくて、自分が醜い塊にしか思えませんでした。
周りの目がとても気になり、でも過食は止めたくても止められず、自分だけではどうしようもできませんでした。
本当に毎日が辛くて毎日泣いていて、とにかく今を生きていくのがやっとでした。
そんな時、母が向日葵の会に参加してくれて、荒川さんや同じ子の悩みを持つ方々にサポートして頂きました。
それまでは、
食べちゃダメ、吐いちゃダメ、ちゃんと学校に行きなさい。
と言っていた母も、
食べていいんだよ。休みたかったら休んでいいんだよ。
と言ってくれました。
今の私を認めてくれるような気がしてとても救われました。
そして学校も思い切って休学しました。
とことん食べました。
とことん吐きました。
とことん休みました。
むしろ一緒に過食と共存共栄する感覚でいました。
それまでは勉強や部活動、常に上を目指して一生懸命頑張ってきました。
そのため、あまり母との時間はなかったのですが、休学期間中は一緒にスーパーへ行ったり犬の散歩をしたり、とてもゆっくりと時を過ごしました。
勿論、今まですべてに全力で走ってきたので、ずっと家にいる何もいていない自分が惨めに思える時もありました。
そんな時は休む決断をした自分を褒めてあげることにしました。
そんな毎日を長い間送っていました。
気持ちに余裕が出来たら美容学校へも通いました。
現在思うことは、たとえ今過食嘔吐したとしても、今の自分を認めることが出来ます。
大丈夫です。
今暗闇にいても必ず抜け出せます。
当時は本当に辛くて辛くて、周りが大丈夫と言っても、お先真っ暗としか思えませんでした。
明日なんか来なければいい。一生、過食に振り回される。
将来が絶望的でした。
でも大丈夫なんです。
何年も引きこもって、毎日何回も過食して、暴言を吐いたり暴れたりした私も、今では二人の子供がいます。
美容師もしています。
友達とランチにも行きます。
子供たちと毎日笑って過ごしています。
親身に話を聞いてくれた向日葵の会の皆さん、私と向き合ってくれた親にはとても感謝しています。
今、私はここにこうやっていることが出来て本当に良かったです。