必要なのはお父さんのサポート
娘さんが摂食障害になって、お父さんから娘さんに関わってもらいたいのは言うまでもありません。
でも、大多数のお父さんは、娘となると可愛くて仕方ないのに。遠慮したり、つっけんどんになったり、何よりも嫌われたくなかったりで、いざとなるとどうしていいか考えてしまうようです。
いつでも、目の前の摂食障害の娘を何とかしてあげたいと思い悩んでいるのに…
お母さんはどうでしょうか?
一番に娘さんに関わるのはお母さんと言ってもいいくらい、ほとんどの場合、娘さんはお母さんに様々なことを言ってきます。
摂食障害ですから、一日中食べ物のことが頭から離れない娘です。食べたいのに食べちゃダメ、食べちゃダメなのに食べたくなる。そんな娘に無理難題押し付けられたり、ある時は罵倒されたり、もしくは育ってきた中での恨みつらみを言われたり…
お父さんが仕事に行っている間は、お母さんが一人で娘に向き合わなければならないのです。
お母さんにも仕事があったり、他の家族のかかわりもあったり、沢山のことを抱えてへとへとになります。
こんなお母さんを支えてあげられるのは、お父さんしかいないんです。
必要なのは、お父さんがお母さんをサポートすることです。
お父さんも仕事から帰宅されてお疲れでしょうが、まずお母さんに言ってあげてください。
「今日はどうだった?」
この一言がお母さんを楽にしてくれます。
お母さんの心の内を聴いてあげることこそが、大切なサポートです。
以下はこの前の向日葵の会で出た事例です。
- 主人は私に夕食後にコーヒーをいれてくれます。「コーヒー飲むか?」と聞いてから豆をひいていれてくれるんです。そして、「今日はどうだった?」と言ってくれます。
娘が過食嘔吐で毎日を送っていますが、今の私にはホッと一息つける時間です。
- 拒食症の娘は毎日スポーツジムに通うのですが、その送迎を私がしています。往復1時間です。祖父母の食事の支度もあるので、私は娘を送り、一旦帰宅してご飯を用意してからまた迎えに行きます。つまり2時間は運転しているのです。
ある時、へとへとになった私は、「対向車のライトを見ると、このままハンドル切ったら死ぬのかなと思った」と主人に言いました。その日は私の運転に主人が同乗してきました。その私のたった一言に、何も言わずに一緒に娘を迎えに行ってくれたことが嬉しくて仕方ありませんでした。