*信じて待つ*
摂食障害が始まったばかりの時期、
特に本人自身は
何が自分の身に起きているのか?
何故過食を我慢できないのか?
何故過食嘔吐をやめられないのか?
訳が分からなくなっています。
ただ、自分の身に起きている過食症状の現実があるのは明確な事実です。
こんな時本人達は
とにかく自分を責めているものです。
こんな自分はダメだ!
我慢できずに過食する自分はダメだ!
太っている自分はダメだ!
…………
という具合に、自分で自分にバツをつけてしまうのです。
そんな中でも何とか学校へ行こうとします。
行こうとしますが
行けないという状態になってくるのです。
特に高校生になると、出席日数が進級に関わってきますから留年という問題が出てきます。
過食や過食嘔吐の症状は、こんな時でも待ってはくれません。
学校へ行かないのではなく
学校へ行けないのです。
子供達自身も益々不安と心配で一杯になります。
では、親御さんはどうでしょうか?
世間一般常識、一般的な枠から考えても
せめて高校くらいは卒業させたい。
本人のためにもせっかく入った高校くらいは卒業させたい。
そう思われるのも無理はないと思います。
しかし、現実は摂食障害に苦しんでいる子供が目の前にいます。
親も子も、辛くて切なくて、苦しい時です。
高校生の例を出しましたが、中学生は内申書や受験に関わってきますから
中学生にとっても登校することは、それも目の前にある大変なことです。
摂食障害になると、日常のことや普通に当たり前に過ごしていたことが
全く違う形で起こってきます。
色々な事が起こります。
そんな時、悩んだり途方にくれたり、心配したり不安になったりして、
出口のないトンネルの中に入った思いにかられます。
でも、トンネルには必ず出口があります。
それは間違いありません。
お子さんの気持ちをしっかり聴いてあげて下さい。
お子さんの言葉をとことん聴いてあげて下さい。
親が自分の意見や考えで、解決策を言う必要はないのです。
お子さんはそんな言葉よりも
お母さんの愛情に包まれたいのです。
沢山の愛情を貰い、満たされれば安心が生まれます。
安心が生まれれば、自信が出てきます。
自信がでてくれば必ず子供は動き出します。
子供を信じて待つ。
親として大切なことなのです。