活動レポート REPORT

更新日:2020.12.25

摂食障害親の会・向日葵の会

「北風と太陽」

イソップ童話の“北風と太陽”というお話をご存知ですか?
ある日、北風と太陽がどちらが強いか勝負をすることになりました。
「あそこを歩いてきた旅人のコートをどちらが先に脱がせられるか勝負しよう」
北風は旅人めがけて、思いっきり冷たい風を吹かせました。これでもか、これでもかとより強く吹き続けました。
旅人は、北風が吹けば吹くほどコートをしっかりとおさえて離しませんでした。
次に太陽が優しい光を照らしてきました。ポカポカポカポカと暖かい光を旅人に照らし続けました。
すると旅人は、あまりの暖かさにコートを脱いで汗を拭き始めました…
という内容なのですが、
これを摂食障害の子供がいるご家庭にもあてはめられると思います。
ご家庭で、拒食や過食になっている子供に、親が叱咤激励(=北風のように、冷たく強い風を吹かせる)していても、子供は益々摂食障害というコートを脱ごうとはしません。
それよりも、暖かい眼差しで優しく見守る(=太陽のようにポカポカする光を届ける)方が、必ず摂食障害というコートを脱ぐのです。
小さいときからしっかりと育ててこられたことを、子供はキチンと身につけています。今はただ、摂食障害というコートを着ているだけなのです。
回復するには、家庭での親の関わり方がとても大切になってきます。
向日葵の会では、日常生活で起こる1つ1つの事柄を通して、親と子の関わり方を一緒に考えています。
どうか、ご家庭で抱え込まずに向日葵の会に参加されて欲しいと思っています。
※この童話の教訓
手っ取り早く乱暴に物事を片付けてしまおうとするよりも、ゆっくり着実に行う方が、最終的に大きな効果を得ることができる。また、冷たく厳しい態度で人を動かそうとしても、かえって人は頑なになるが、暖かく優しい言葉を掛けたり、態度を示すことによって初めて人は自分から行動してくれるという組織行動学的な視点もうかがえる。