摂食障害のお子さんとの関わりにおいて、親御さんから特に感じて欲しいことがあります。
それは、頭で考えた答えを子供に与えるのでは無く、親御さん自身が心で感じたことで向き合って欲しいということです。
ある日突然、今まで何の手もかからなかった我が子が摂食障害になった時、摂食障害という言葉さえ知らない方が多いのも事実です。
そんな時に、ネットの情報や書籍で調べる方が大半です。それは、摂食障害を知ろうとされているのだからごく自然なことです。
ただそれで知り得た情報をもとに、頭の中だけで、こういう時はこうしなければならない。こうしてやったらダメ。こうした方がいい。という思考回路になるのは避けた方がいいと思います。
頭でっかちになり、答えを出そう出そうとする関わりでは、親の気持ちは子供には伝わりません。
親として、今、目の前にいる我が子にどうしてあげたいのか、子供に対してどんな気持ちが心の底からわきだしてきているのか、そんなことを感じて関わっていくことをした方が、確実に子供には親の気持ちが伝わっていきます。
関わり方で失敗も付き物です。失敗があってもいいのです。その失敗を糧にまた親も子も色々なことを気づいたり感じたり、自分自身に向き合ってみると見えてくるものが必ずあります。
子供の気持ちを逆撫でしないようにとか、子供がパニックにならないようにとか、子供がイライラしないように、暴れないように、何事も起きないようにというところに力を入れていませんか?
それは回復の何の手助けにもなりません。
回復に必要なことは、起きた事柄を通して、出てきた気持ちや感情を知り、しっかりと親御さんがお子さんに向き合っていくことです。
やり方は細かなやりとりから色々な部分まで、親の会で話させてもらっています。一人で悩まず、是非とも足を運んでみて欲しいと思っています。