長岡みんなのSDGs|中越市民防災安全士会女性部 シュークリーム
長岡市内でSDGsに取り組む方たちを訪問!
今回は、『中越市民防災安全士会女性部 シュークリーム』の星野さん、石黒さん、土田さんにお話を伺いました。
◆取り組みの内容を教えてください。
中越市民防災安全大学を卒業した女性の有志約20人が集まって組織しています。
女性ならではの視点を生かした防災講座を実施する事で、日頃関わりの少ない女性、子ども、親子ならびに高齢者の意識や知識・技術の向上(災害から身を守る)につながることを目的とし、毎月定例会を実施しています。
学校やサークルなど様々なところから依頼を受け、防災意識や知識・技術の向上につながる講座や、女性ならではの視点を生かした防災グッズづくりや災害食のパッククッキング体験講話などを行っています。
2020年にはポリ袋調理のレシピ集『かんたんにできるポリ袋調理のススメ(PDF)』を発行しました。
◆取り組んでいるSDGsの目標と、取り組みの内容を教えてください。
5、ジェンダー平等を実現しよう
災害時など、あらゆる場所における全ての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別をなくすため、女性ならではの視点を生かした活動を行っています。
11、住み続けられるまちづくりを
災害時、誰一人取り残さないために活動をしています。
老若男女問わずきめ細やかな防災の意識や知識や技術の向上などを行い、脆弱な立場にある人々に気配りができる防災の取り組みをしていきます。
12、つくる責任、つかう責任
シュークリームの行う防災食の講座では、特別なものではなく普段食べている物を災害時にも調理できるように工夫しています。
食材はローリングストックを意識し、常温保存できるものを買い置きし、使った分だけ買い足していきます。
そうすることで、賞味期限切れを防ぎ、食材を無駄にしません。
◆取り組みを始めたきっかけと、これまでの経緯を教えてください。
災害時に女性の意見があまり取り入れられず、様々なトラブルが起こっていることを感じていました。
中には、被災した精神的ショックに加え、女性ならではのトラウマもある方もいると聞いたこともありました。
そこで、「女性目線の防災を」をモットーに、有志で女性部を立ち上げました。
当会は中越地震や中越沖地震での経験を基に「災害時に困らないためにどんな備えをしたらいいのか」を話し合いながら活動を進めています。
◆周囲の反応や、取り組んでいて良かったこと、または大変だった事を教えてください。
良かったことは、これまで活動を継続してきたことで災害食に対する理解を幅広い年齢層に広めることができました。
大変だった事とはちょっと違うかもしれませんが、『ジェンダー平等の時代に「女性部」というのはいかがなものか』とのご意見などを頂くこともありました。男性からも「防災食を学びたい」と言われることなどが増えていますので、時代に合わせ柔軟に対応していきたいと思っています。
◆活動を通して、2030年にどのような社会をつくりたいですか。
贅沢をしなくても豊かさを実感できる無駄のない社会にするため、食材や食品の廃棄を0に近づけたいと思っています。
また、女性が自由に意見を言える社会になると良いと思います。
そのために防災の分野においては、まず中越市民防災安全大学に多くの女性が受講してほしいと思っています。
本記事は、らこって2022年8月号でご紹介しています。
つながるラジオ(FMながおか)2022年7月18日(月)でも、「中越市民防災安全士会女性部 シュークリーム」さんをご紹介しました。