長岡みんなのSDGs SDGs

更新日:2024.05.20

伝統も教育事業も受け継ぎ長岡から世界へ | 有限会社小国和紙生産組合

長岡市内でSDGsに取り組む方たちを訪問!
今回は和紙の生産のほか、教育事業に取り組む「有限会社小国和紙生産組合」さんに伺いました!

団体の概要を教えてください。

1983年に創業。工務店を営む両親が和紙の生産をはじめ、現在2代目。
旧小国町で300年以上の歴史を持つ「小国紙」の生産のほか、さまざまな和紙を生産しています。

取り組んでいるSDGsの目標と、取り組みの内容を教えてください。

そもそも、和紙作りは無駄がなく、資源を有効活用した方法で生産されているので、和紙自体がSDGsともいえます。
生産以外の取り組みとしては、通年を通して市内を中心に、小・中学校等に出張授業を行い、教育事業にも取り組んています。
和紙の歴史やSDGsのことなど、作る体験以外にも学びを提供できるよう、心がけています。

出張授業以外にも、工房で紙漉きや灯り作りの体験、工房見学なども受付しています。

取り組みを始めたきっかけと、これまでの経緯を教えてください。

教育事業の取り組みを始めたのは、先代でした。
苦労してでも、損をしてでも教育事業は進んでやれという、先代の意向もありましたが、私自身も子どもが好きですし、教育事業に興味がありました。

今では、長岡市を中心にいろんな学校に出向き、出張講座を行っています。また、近隣小学校の全学年分、図工の授業を担当しています。
近年では、県外、海外の学校とオンライン繋がり、体験講座を行ったこともありました。

周囲の反応や、取り組んでいてよかったことまたは大変だったことを教えてください。

子どもたちがとても楽しそうな姿を見れることがとてもうれしいです。
また、丈夫な紙を求めて、和紙を買いに来るお子さんがいます。簡単な折り紙であれば、市販の折り紙で十分ですが、複雑な折り紙をするとなると、何度も折っていくうちに切れてしまうことがあります。
和紙は繊維が長く、切れにくいため、複雑な折り紙にも耐えることができるんです。
そんなふうに、作品の素材として小国和紙を選んでくださる方もたくさんいらっしゃいます。
私たちはそんな折り紙が好きなお子さんのことを愛称を込めて「折り紙王子・姫」と呼んでいます。
毎回、とっても素敵な作品を丁寧に持ってきては、輝いた目でお話ししてくれる王子や姫に出会うことができることも、楽しみの一つです。

学校への出張講座は、年々ご相談いただく数が増えています。
多くは、卒業式の際につける「コサージュ作り」。親御さんがお子さんのものを作ることもあれば、お子さんが作ったのもを親御さんがつけることも。
生花と大きく異なるのは、色鮮やかなまま、取っておくことができること。思い出の品として取っておけると、好評いただいています。

貴団体の取り組みを通して、2030年にどのような社会をつくりたいですか。

今は体制などの課題から、学校の規模によってできること、できないことがあります。規模によって変わるのではなく、すべての学校に対して同じことが提供できるように体制や環境を整えたいと思っています。
また、アーティストレジデンスという取り組みにも挑戦してみたいです。

また、今後も引き続き、伝統文化を伝えるだけでなく、和紙を通して「好き」「得意」をみつけられるよう、今後も多様な要素を取り入れた授業を子どもたちと共に行っていきたいです。

 

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ぜひご視聴ください。