長岡市内でSDGsに取り組む方たちを訪問!
今回は「恩田酒造株式会社」さんにお話を伺いました。

恩田酒造株式会社の概要を教えてください。
明治8年創業。今年で150周年を迎える酒蔵です。
自社田で田んぼを耕し、酒米の「一本〆」を育て、精米から仕込みまでを一貫して行っています。

取り組んでいるSDGsの目標と、取り組みの内容を教えてください。
目標15「陸の豊かさを守ろう」
自社田での酒米の栽培によって地域の農地を守り、農薬・化学肥料の使用を抑えた栽培で生物多様性の保全を目指しています。
目標12「つくる責任つかう責任」
低精白米(磨かないお米)を原料にして酒造りをすることで米を無駄なく使い、廃棄物削減に努めています。
また、製造過程で出るぬか(米ぬか)酒粕は捨てず、市内の他の企業に渡し、原料として再利用されています。
目標4「質の高い教育をみんなに」
伝統的な酒造り文化の継承に力を入れています。創業150周年を迎えるにあたり、生酛系酒母の製法に挑戦し、次世代に技術を繋ぎたいと考えています。
このチャレンジの一環として、取り組んでいるのが「酸基醴酛(さんきあまざけもと)」という製法です。乳酸菌を加えて酒母を育てるこの手法は、自然の乳酸菌を活かす「生酛造り」の流れを汲む伝統的な技法の一つです。この酸基醴酛を使った「米の恩返し」という新銘柄を立上げ、より広く知ってもらうためにクラウドファンディングにもチャレンジする予定です。
また、地元中学校の職場体験の受け入れも行っています。
取り組みを始めたきっかけと、これまでの経緯を教えてください。
酒米の自社栽培は、恩田酒造株式会社にとって昔から当たり前のように続けてきた取り組みです。
お米を大切にし、その旨みを活かした酒造りを追求する中で、極端に米を磨いた綺麗なお酒よりも、米の個性を活かしたボディのあるどっしりとした酒質を目指すようになり、その結果として「低精白米」を使用した酒が誕生しました。
周囲の反応や、取り組んでいてよかったことまたは大変だったことを教えてください。
製造量や取扱店が少ないので、新しい取り組みでできたお酒が浸透するには時間がかかりますが、個性的なお米の旨みの強いお酒だと恩田酒造のファンの方は思ってくださっていると思います。磨かない米のお酒は少しずつ増えてきているので社会的にも関心度は高まっていると思います。
また、これまで社長と2人で配合を決めて酒の陣で提供していたブレンド酒のアッサンブラージュ4088を、今年はたくさんの人からの意見をいただこうと、ブレンド酒づくりのワークショップを行いました。参加者のみなさんと一緒に今年のブレンド酒をつくることができました。


取り組みを通して、2030年にどのような社会をつくりたいですか。
米作りと酒造りを続けていくことで、この六日市町の田んぼを守って、次世代につなげていけるような、活動をしていきたいと考えています。
▶今後の恩田酒造株式会社の情報はInstagramをぜひチェックしてください◎!
こちらの内容は、YouTubeのほか各種音声メディアでもお楽しみいただけます!
ぜひご視聴ください。