Q.なぜ金銭的な利益がないのに、活動を行うのですか?
A.市民活動の多くがボランティアベースで活動していますが、それはなぜでしょうか?
それは、市民活動が担っている社会的な領域の特性に理由があります。

社会の活動を、「必要度(なければ困る/あったらいいな)」と「受益者負担度(自分で買える/買えない)」という2つの軸で整理してみましょう。
わかりやすいのは行政サービスと市場サービスの違いです。
行政サービスは、教育、福祉、インフラなど「なければ困るけれど、自分では買えない」領域を。
一方、市場サービスは、食料、衣類、娯楽産業まで、「個人がお金を出して買える」領域を担っています。
市民活動はそのどちらにも当てはまらない領域の活動です。いわば「サービス化」できないものを社会に提供していると言えそうです。市民活動があることで、豊かな地域・社会になるのは一目瞭然ですね。
個人にとっても、市民活動には金銭で測れないメリットがあります。
自由度が高く、挑戦も失敗もしやすい。市場や公共サービスとして対価を得るのとは違う、「ありがとう」の重みがある。
そして、利害関係を越えてつながる仲間ができることも大きな喜びです。
これらはどれも、市場や行政の仕組みでは得にくいものです。
暮らしの安心感や、充実感、誇りを育んでくれる。
こうした実感こそが、多くの人が市民活動に関わり続ける理由なのです。
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