皆さんゴールデンウィークはどのように過ごされましたか?
私は長岡から出ることはなかったですが、存分に楽しみ既に5月病に襲われてるところです(笑)
さて、連休中にあったおめでたいニュースと言えば、ウィリアム王子とキャサリン妃の間に王女が誕生しましたね。
名前はシャーロット王女。おめでたい!
ですがニュースは一転して日本に。
大分市の高崎山自然動物園で今年初めて生まれたサルの赤ちゃんを公募した際、せっかくだからシャーロットという名前がいいんでは?という声が寄せられて一度は決まったものの、英国に失礼などの反対意見が殺到して名前がまたなくなってしまいましたね。
この一連の流れ、騒動にはなったものの、どこをとってもとても微笑ましい事柄が続いており、誰も悪い人は登場してませんよね。
英国に王女が生まれたのも素晴らしいし、大分でサルの赤ちゃんが生まれたのも素晴らしい。せっかくタイミングが一緒だからと王女にあやかって命名してみては?という意見が出たのも素晴らしいし、王室に失礼なんじゃないかっていう配慮も美しいです。
だけど騒ぎになる。
これが本当に自分の子どもの名前だったら(自分の子なら反対があったって変えないはずですが)、人に命名の意見聞き始めるとなおさら決められなくなるっていうパターンのやつですね。
つまり何かを決めようとすると、どんなに善意が重なっても違った意見がでてしまい決定しづらくなる、ということ、よくありますよね。
これは価値観の多様性だったりするのでいいことなんですが、何かを決めるたびにいろんな意見が出ちゃうくらいだったら、意見聞くのがなんだか面倒くさく感じたりもします。
この面倒いこと。
実はこれが大事なこと。
例えば、この面倒くさい意見の対立が起きない社会だとします。
ということは、誰もが皆同じ意見をもっているか、またはある意思決定に対しては意見を言えない社会です。
そんな社会、つまんないと思いませんか?
意見が飛び交った方が、面倒くさいけどいい社会な気がします。
昔、漢字の授業でこんなことを聞きました。
「困難が無い人生は無難な人生」
「困難が有る人生は有り難い人生」
「みんなはどっちの人生がいいですか?」って。
人生に例えるのは大げさかもしれませんが、面倒くさくていいんだと思います。
今回はおさるの名前でしたが、街づくりや政策のなかで、とにかく決めて前に進まなきゃいけないのに、誰の意見を聞いて決めたらいいかわからないような場面がいっぱい出てきます。
特に協働なんてすると、立場も違うもんだから本当に多様な意見がでてきます。
でも面倒くさくていいんだとちゃんと意見をきいて、さらにはそれを踏まえて恐れずに意思決定していくことが大切ですね。
意見を出せば出すほど、反対のない決定の方が少ないかもしれないですよね。
反対意見のない意思決定ほど楽なものはないし、意思決定しなくていい意見収集ほど楽なものもない。
だけど楽するために活動しているわけじゃないですからね。
反対意見や決断のタイミングを有り難いと思って決めていく。
おさるさんとシャーロット王女の話題からずいぶん逸れてしまいましたが、何が言いたかったかというと。。。
あのおさるさんもいろいろ騒動があったけど、それでも名前を決めなきゃいけないんです。かわいそうだし。
つまり「意見は十人十色。だけど決めなきゃいけない時がある」ってこと。
これを書いて、逆説の10か条の1節を思い出しました。
「人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。それでもなお、人を助けなさい。」(ケント・M・キース 逆説の10か条)
そう、それでも人を愛しなさいってことですね。
信念もってやっていきましょう!
はい、頑張ります!(自戒を込めて)
【樺沢】
(写真は大分のおさるさんじゃなくて悠久山公園のおさるさんと桜でした)