「AirBnB(エア ビーアンドビー)」というWebサービスを知っていますか?
これは、簡単に言うと一般の人が家のリビングなどを旅行者の宿泊に有料で提供。旅行者は一般の人に家に泊まって、コミュニケーションを楽しみながらその地域に泊まれるという、宿泊のマッチングサービスです。
旅人はホテルに比べて安く泊まれたり、地元の人とのふれあいもできるということから、バックパッカーの人たちに人気で、日本はもちろん世界中で広がっています。
もちろん、部屋を提供する側も、新しい出会いになったり、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなるというメリットがあります。
とは言え、誰かが誰かを善意で泊めたり、住まわせてあげるという取り組みは、別に新しいものではなく、昔からあったものです。私の父は学生時代に下宿に住んでいたし、ホームステイの受け入れや、頼まれて人を泊めたことがある人はたくさんいるのではないでしょうか。
こういった、もともと細々とあった取り組みが、今再び注目を浴びている理由は、インターネットの登場により小さな活動が束になり可視化されることで大規模組織に負けない大きな“パワー”を持ったからです。
例えば長岡花火。
約100万人を集めるビックイベントは、近辺のホテルは超満室。
「もっと他の地域から見に来て欲しい」と思っても宿泊先の確保が困難です。
しかし、新たにホテルを建設しようと思ってもすぐにできるものではありません。
莫大なお金がかかりますし、実は長岡グランドホテルでも部屋数は89室しかないのです。
たくさんのお金をかけて、100部屋に満たないホテルを作る?なんだかすごくもったいない気がします。
そこで、もし「AirBnB(エア ビーアンドビー)」などのWebサービスを使って100家族が自分たちの部屋を1つ貸し出したら?
それだけで、長岡に大きなホテルが1軒できたのと同じだけの効果があるのです!
200家族だったらホテル2軒です!
すごい影響力だと思いませんか?
このように、特にインターネットの登場以降は、ひとつひとつは小さな行動でも、それが束になることで世の中を変える、社会を良くする“パワー”を持つようになってきています。
地域が良くなるアイデアとして
・行政が◯◯してくれたら……
・あの企業が◯◯してくれたら……
・あの団体が◯◯してくれたら……
・あの場所を誰かが◯◯してくれたら……
・政治家が◯◯してくれたら……
といった意見を持っている人はたくさんいます。
それこそ、まちづくりや協働では様々なアイデアが飛び交います。
もちろんどれも素晴らしい意見なのは間違いありません。
けれども、今、一人の声を全世界に発信できる時代です。
一人ひとりの行動が束になってチカラを持つ時代です。
アイデアを100個出しても、それが実現するかどうかはわかりません。
しかし、誰かの一つの行動は、社会のプラスに確実に成るのです。
「AirBnB(エア ビーアンドビー)」に長岡の誰かが一人登録すれば、長岡にホテルの部屋が一室増えたのと同じことになるのです。
食べログのコメント一つが、街が盛り上がっている様子に
イベントの写真をアップロードすれば、地域のことが目に触れる可能性が高まる
「いいね!」を押せば、「人気がある」という指標になる
インターネット時代は、誰かの1つの行動が、目に見える形で地域や社会に+1される時代です。
今、できる行動をひとつする。
その積み重ねが、地域や社会にとって大きなプラスになってくのではないでしょうか?
さあ、みんなで一緒にできる行動から始めましょう!
唐澤 頼充