学生の頃からかれこれ7年ほど通っている、栃尾の栗山沢という地域。訪ねはじめたのは、中越地震を機に始まった地域のお茶飲み会にお邪魔したこと。「栗の実会」という名のお茶飲み会は、「元気なおばあちゃんがたくさんいるよ」と聞いていた通り、こちらが圧倒されるほどよく笑う、愉快なおばあちゃん集団でした。8人のメンバーは今では70～80代。鋭角に腰を曲げて歩いています。

栗山沢地域は、中越地震以降、世帯数は半減し、周辺地域と同様に地域のことを住民で維持することが難しくなってきています。夫婦2人暮らしや1人暮らしの世帯も多く、傍から見ると正直、暮らしにくそうに感じます。

それぞれに様々な不安や、住民同士のちょっとしたもめごとはあるし、楽しいばかりではもちろんありません。でも、実際におばあちゃん達と接すると、笑い飛ばし力が半端なく、顔をシワシワにして思いっきり笑っています。あまりのギャップに、この人たちの力強さってどういうこと？いったいどうなってんだ？と気になってしまい、ついつい通い続けて今に至る私です。

なんだか腑に落ちない、上手く言葉にできないけど、なんだか気になっちゃう。大なり小なり、そんなモヤモヤに出くわすことって、ありませんか。

足を止めてみると、モヤモヤについて周りに話したり、聞いたり。そうこうしていると意外と近いことを考えている人を見つけたり、モヤモヤにも発展があったりします。

答えを見つけて、スッキリしたいけど、答えがないことも世の中にはあるようです。ならば、気になってしまったアンテナを信じて、一歩そこに足を踏み入れてみるのはどうでしょうか。新たな世界が見えてくるかもしれません。

岩渕　直子