2015年6月21日、キャンドルナイト@与板〜打刃物とあかり〜が開催されました。
3回目の開催となる今回のイベントは、越後与板打刃物匠会の《打刃物まつり》と共催して同日にイベントを行いました。
今回のキャンドルナイトのサブタイトルにもある《打刃物》は、城下町・与板の特産品。刀鍛冶が発祥と言われ、450年に渡って与板の鍛冶職人によって伝統と技術が脈々と受け継がれてきました。
与板町は数ある刃物産地の中でもノミや鉋(かんな)、手斧(ちょうな)と言った大工道具の産地として全国的に知られていますが、近年は大工道具の需要が減り、最盛期には100件以上あった鍛冶屋の数も、現在は20数件となり、活気が失われつつあります。
そんな背景の中で、昨年から《あかりのオブジェ》の製作やデコレーションを通して町内外の方にもっと与板の打刃物を知ってもらおうというプロジェクトが始まりました。
《あかりのオブジェ》はかんたんに表現すると木製の四角い灯篭です。
与板産の杉材を使い、与板産の打刃物、そのなかでも鉋(かんな)で木材のパーツの表面をきれいに削って仕上げ、その後組み立てて製作します。
製作は毎週木曜日に与板町商店街にある刃物工芸館で作業を行いました。
キャンドルナイト実行委員会のメンバーをはじめ、打刃物職人の方やインターネットや広報で集まったボランティアスタッフと共に和気あいあいと作業をしています。
与板は鉋(かんな)やのみの産地ですが普段の生活で実際に使った事がある人は数少ないので文字通り一から教えてもらいながら作業を進めました。
慣れないうちは削る面が凸凹になったり、均等に削れなかったりと悪戦苦闘しながら鉋(かんな)の使い方に慣れ、上達の早い人だとものの10分ほどで上手に削れる様になり、きれいな木目が現れます。
かんな掛けが終わって組み立てられた出来上がったあかりのオブジェはイベントの会場にキャンドルのあかりと共に飾られ会場を華やかに演出してくれました!
与板の特産品の打刃物で製作したあかりのオブジェをぜひ1度ご覧ください。
【著者プロフィール】
・名前 高橋寿明(CONTO CANDLE LABO代表)
・生まれ 長岡市与板町
・育ち 長岡市与板町
・得意なこと キャンドル作り