2018.06.07

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【喜多村 茜さん】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、地元への愛情たっぷりな地域期待のワカモノ、喜多村茜さんです!

原動力は純粋な地元への愛情 

楽しむ心で地域の魅力を次代へ

喜多村茜さん 〈34歳/デザイナー〉 和南津花笠甚句保存会、和南津仁和賀保存会、わくわく和南美

 

古事記に載るほど歴史ある旧川口町和南津地区。この地区で生まれ育った喜多村茜さんは、市の無形文化財にもなっている「和南津花笠甚句」や「和南津仁和賀」を守りながら、地域の魅力を発信しています。

▲和南津花笠甚句を踊る喜多村さん(写真右)。みんなで踊ったあとの宴会も楽しみのひとつ。

 

就職を機に小千谷市の農民楽団に加入し、市民活動をはじめた喜多村さんですが、当時は地元のことが少し苦手でした。「地元では『門吉さんとこの娘』と呼ばれるのが嫌で避けていました。でも地元に住み続ける以上、何かしら自分の居場所を作らなければ…とも思っていました」。そんなモヤモヤを抱いていた23歳のとき、地域のおじいちゃん達から「和南津花笠甚句」の踊り子のオファーが舞い込み、引き受けることに。「自分が小さいときに習った地域の文化が無くなることが悔しくて、『今のうちに教わらないと!』と思いました。保存会にいると『若いのに偉いな』と言われますが、偉いことをしているなんて全く思っていません」。

▲現在も小千谷市真人で音楽活動を継続中。歌やよさこいのほかにも音響やプロデュースなど幅広く経験。

26歳のとき、地域の公民館の役員になると、地元での活躍の場が広がっていきました。「任期中に地域の子ども達やママ世代とも親しくなり、地元での活動がとても楽しくなりました。何事もやってる人が楽しくないと地域は楽しくならないなと思います」。この多世代との交流がきっかけで、“やっぱり地元が好き”と再確認した喜多村さん。今、和南津に住んでいる人たちと地域を盛り上げたいと、地域の写真好きの方と協力してSNSで情報を発信する活動をしています。「私はとにかく和南津の人が好き。押し付けたり、無理を言ってまでする気はないけど、どんなことがあっても和南津地域を残していきたいと思っています」。

▲復興記念誌『和南美』。和南美は和南津地域の美称のことで、昔から公民館に掲げられており地元で知らない人がいないほど。