長岡市内で活躍する、市民活動・地域活動をスタッフがピックアップしてご紹介。今回は、栃尾の中野俣小学校を訪ねました。中野俣地域は、小学校の運動会や文化祭も地域の人たちと一緒に行ったり、広大寺(こうだいじ)という伝統芸能を習い発表したりと、児童と地域住民の交流が様々な場面であります。中野俣の自然環境もこの連携によって守られていました。
▶児童と地域住民で続けてきた活動があると聞きました。どんな取り組みですか?
11人の全校児童と、地域の老人会「吉野会」と一緒に学校の近くにある、名水で知られる「杜々の森」まで半日歩き、野鳥を観察。23種もの野鳥を確認できました。その他にも、クリーン作戦や、学校裏の「カワセミの池」の清掃や水生生物調査を毎年行い、周辺の自然環境保全に取り組んでいます。調査をもとに、学校周辺の生き物マップをつくり、地域に配ったりもしました。
▶活動を始めたきっかけ、これまでの歩みを教えてください
自然豊かな環境にある中野俣小学校では、子どもたちが鳥獣に親しむことを目的に、昭和39年から愛鳥モデル校として探鳥会を始めました。
52年目となった現在も、地域の方と協力し探鳥会を開催。功績が認められ、これまでも県の代表として全国野生生物保護実績発表大会に出場してきました。今年も調査で野鳥の生息域変化が明らかになったことが評価され、全国大会に出場。5・6年生が代表し霞ヶ関で発表をしてきました。
研究内容も、地域の環境保全活動も大きな役割と成果を発揮しています。
▶どんなメンバーで活動しているのでしょうか?
探鳥会では、中野俣小学校の全校児童を主として、吉野会などの地域の住民や長岡野鳥の会がサポート役や先生役で関わってくれています。姿や鳴き声で鳥の種類を判別したり、特徴を教わったり。他にも、カワセミの池の掃除では、栃尾高校の生徒さんが手伝いに来てくれたこともありました。
▶5.6年生に聞く大変なことと、嬉しいこと
「カワセミの池」に入る時には、ヒルに足を噛まれるのでいつも大変です。でも1年生の時から6年間活動をすることで、池の中で転ばなくなりました。探鳥会では、たくさんの野鳥を発見できたり、知ることができて楽しいです。そして珍しい鳥が見つかったときはとても嬉しくなります。
▶今後の活動を教えてください
これからも探鳥会をはじめとする環境保全活動を続け、地域と関わりながら自然環境を守っていきたいです。また、調査の結果や、日々の観察情報を発信していきたいです。
繋ぎ続けて52年!児童と地域住民で守る自然 中野俣小学校は、らこって2016年12月号に掲載されています。