2017.04.07

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【白井 健太郎さん編】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。


では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、越路地域の農業生産法人で働く、白井健太郎さんです。お仕事の他にも主体的にいくつもの活動に積極的に関わっています。

 

『必要に迫られて始めた福祉と農業の活動続けることで見えてきた自分のカタチ』
白井健太郎さん 〈38歳/農業者〉

NPO法人 思いのほか/えくぼクラブ/ながおか農challeプロジェクト実行委員会/他

 

長岡市の越路地域にある農業生産法人で働く白井さんは仕事の傍ら、主に2つの活動に取り組んでいます。1つ目は、2012年から参加している、ダウン症の子供を持つ親の会「えくぼクラブ」。2つ目は農業と食卓をつなぐイベントを企画運営する「NPO法人思いのほか」です。
 
「えくぼクラブに参加したきっかけは、次女が障がいをもって生まれたことです。それがなければ、福祉に興味を持つことはなかったかもしれません」。同年に始めた農業活性化の取組みも、「農業に対する閉塞感を打開したい」と、どちらも必要に迫られたのがきっかけでした。


▲「えくぼ農園」では、さつまいもの植付けや収穫を通して子どもたちが土に触れる機会を提供


白井さんは、何かと「副」の付く立場を任せられることが多いそう。「僕は調整やつなぎ役が得意なので、何でも屋としての裏方が多いです。昨年から始まった世界エダマメ早食い選手権も副委員長を勤めています」と話します。

お母さんの出る幕が多かったえくぼクラブでは、お父さんの関わる場もつくろうと「親父の会」を立ち上げ。さらに、障がいをもった子どもたちと一緒に野菜を育てる「えくぼ農園」をスタート。

NPO法人思いのほかでは、イベントの実動部隊として活動を支える縁の下の力持ちです。


▲NPO法人思いのほかでは、農家や料理人などがコラボし、丹精込めて作られた野菜を物語と一緒に味わえるメニューづくりやイベントを開催



▲プライベートでは3児のお父さん


活動を続けるうちに、地域行事の運営や、お父さん向けの子育てサロンなど頼まれごとも増加するようになりました。「複数の活動を面倒と思う人もいますが、僕はムダなことはないと思っています。後押ししてくれる人も出てくるし、本業のヒントも得られます」と、二つ返事で引き受けています。

今後は、農業と福祉をつないだ活動がしたいと話す白井さん。自身の本業である農業を軸に、新たな可能性が広がっています。