2017.06.20

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【納谷 光太郎さん 編】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

今回ご紹介するのは、地域を相手に新たな働き方にチャレンジ、納谷光太郎さんです。今までの経験を活かしつつ、周囲の声に耳を傾け、柔軟に働いています。

 

多様性の豊かさに惹かれて 地域勤めで磨かれる新たな働き
納谷光太郎さん 〈41歳/団体職員〉 北荷頃・一之貝・軽井沢集落連携促進協議会

 

納谷さんは、「北荷頃・一之貝・軽井沢集落連携促進協議会」(以下、協議会)の職員。主に、都心の園児や小学生の受け入れ企画を実施。他にも地域資源を活かした業務を通して地域の存続を目指して活動しています。

▲東京都から47名の園児を迎え5日間アテンド。どろんこ運動会の一コマ。

 

元々は民間企業で働いていた納谷さん。家族が増えたことをきっかけに転職を決意しました。協議会事務局のNPO法人UNEと出会い、地域に根差した仕事に興味を持ったそう。「見学で農家レストランを訪ねた際、地域内外の人たちとスタッフ、40名以上が一堂に『いただきます』と手を合わせ、居合わせた見ず知らずの人と会話をしながら食事をする光景がありました。それが“豊かだ”と思い就職を志願したんです」。人柄と経験から協議会事務局次長として迎えられました。

▲農家レストランでは集落のお母さんたちが中心となって毎日腕を振るいます。様々な人が集い昼食を共にする和やかな時間です。

 

「企業の多くは、売り上げで成果を測りますが、ここは地域が相手。イベントにたくさん人が来ても、地域がよくなったかどうかは長い目で見る必要があると思います。継続的に事業を行うため、周囲の人との会話を通した関係づくりを大切にしています」。前職で身に着けたビジネスの視点で協議会を支えつつ、新たな働き方と日々向き合っています。


▲双子の娘を持つお父さん。奥さんと協力しながら子育て真っ最中。賑やかな毎日です。

 

関わる人が多い分、周囲の考え方も様々な現在の環境について、大変でもあり、楽しくもあると話します。「地域が良くなるために働くので、地域が会社そのものといった感覚です。一家の稼ぎ頭が、こういった仕事を選ぶことは多くはないと思いますが、選択しやすくなるように環境が整っていくといいですね」。にこやかに周囲に声をかけ、柔軟に振舞いながらも、事業の自立と継続を目指し「食い扶持は自分で稼ぐ意気込みで、チャレンジしていきたい」と意欲を燃やしています。