2017.07.25

団体PichUp!<NPO法人新潟ワイルドライフリサーチ>

長岡市内で活動する団体を訪問!今回は、野生生物と人間が「共に在る」環境づくりに取り組む、「NPO法人新潟ワイルドライフリサーチ」さんからお話を伺いました。

 

◆どんなことをしている団体ですか?

人間と野生生物の共存を目指して、集落の環境診断、生態調査、獣害対策に関する行政コンサルティングなど、第一次産業の獣害被害を防ぐための支援を行っています。

人間と野生動物が住み分けられるようになるには、私たち人間がその適切な手立てを学ぶ必要があります。そのため集落で暮らす方々や行政担当者にノウハウを伝えたり、自主性をはぐくむワークショップを開いたりしています。

 

◆活動を始めたきっかけ、これまでの歩みを教えてください

平成23年に任意団体として活動を始め、平成26年5月にNPO法人となりました。平成18年、当時新潟県では管理計画が策定されていなかったばかりに何頭ものクマが殺処分されることがありました。それにひどく心を痛め、行政や大学に新潟県でも先進的な野生動物管理が行われることを求めたことが活動のきっかけです。

◆どんなメンバーで活動しているのでしょうか?

志を同じくする研究者などが法人の理事となっています。近年は、獣害対策を行う他地域の団体と連携して全国的なネットワークを築き、活動の幅を広げています。

 

◆周囲の反応や、やっていてよかったことを教えてください

ファシリテーションを通して集落の人々の意識が、獣害対策は「行政担当者がするもの」から「私たちが自主性をもって取り組むもの」変わったときは嬉しかったです。行政に対しては、活動を始めた当初なかなか気持ちが通じず苦労もしましたが、活動を続ける中で徐々に理解も広がり、いまでは新潟県の獣害対策政策は日本でもトップクラスとなり、活動を続けてきた甲斐を感じます。

 

◆今後の活動を教えてください

いま力を入れていることは行政担当者向けの初任者研修です。従来は異動になるたびにそれまでの蓄積されたノウハウがリセットされていましたが、新潟県からの受託事業として初任者研修を実施できるようになりました。担当者の入れ替わりの影響をなくす、連続的な担当者研修を新潟モデルとして確立していきます。

 

 

 

「野生生物と人間が「共に在る」環境づくり」特定非営利活動法人ワイルドライフリサーチは、らこって2017年7月号で紹介しています。