2017.09.05

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【大島一洋さん】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、伝統を橋渡しする地域の商店主、大島一洋さんです。親から受け継いだ営みと地域の役割を周囲と連携しながらつないでいる大島さんです。

 

“継続”が育む地域の魅力先代から引継いだ伝統を楽しみながら未来へ
大島一洋さん〈45歳/自営業〉全日本丸太早切選手権大会実行委員会

 

今年で26回を数える「全日本丸太早切選手権大会」。今では三島地域を代表するイベントとして定着した本大会の始まりは平成3年。旧三島町の地域活性化と知名度向上を図るため、異業種交流グループなどが声を上げ実行委員会を設立しました。現在は設立メンバーから引継いだ若手が中心となって運営しています。三島地域で家業を継ぐ大島一洋さんは周りの同世代とともに先代から引継いだ大会の運営を支える一員です。

 


▲今年の大会も無事に終えました。最近では参加者がすぐに定員に達するほどの人気ぶりです。

 

家業を継いで以来、三島町商工会青年部や消防団など地縁関係の役回りを経験。大会の実行委員会にと声を掛けられると、「昔からの地域内のつながりがある。これもいつかは自分にも回ってくるもの」と地域で暮らし、商う者として自然に引き受けました。「祭りごとは外から見ているより中に入った方が面白い。運営側ならではの刺激的な経験もできる」と大島さん。

地域プロモーションの一環で市内外へ出張実演することもあり多忙な実行委員ですが、まれに芸能人に会うこともできるなど、自分なりの楽しさを感じています。

 


▲家業の商店ではお米や地元特産品を取扱い。昭和初期から三島・脇野町で商い続けています。

 

大島さんの昨今の悩みは、実行委員会のこれからのこと。「20回以上も大会を続けてきたのはたやすいことじゃない。地域のために大会を絶やさないよう、次の世代をどうやって増やし育てていくかが課題です」。消防団を約二十年続けるなど人一倍“粘り”の強い大島さん。「一度始めたことは最後までやり抜きたい。続けることで本当の面白さが見えてくるし、何かしらいいこともある」とその秘訣を話します。

“継続”から楽しさと可能性を見出す大島さんのような存在が、地域の伝統を未来へつなげるためには不可欠なのかもしれません。

 


▲大島さんが活躍する長岡市消防団三島方面隊。大会も消防団も地域の連帯を支える大切な取組みです。