長岡市内で活動する団体を訪問!今回は、地域の文化を唄い継いでいく「山古志仕事唄伝承の会」さんからお話を伺いました。
◆どんなことをしている団体ですか?
山古志地域で、「仕事唄」を伝承しようと活動しています。仕事唄というのは、もともとは民謡の一種で、生産を伴う労働の際に唄われてきました。今でも大工さんが新築の上棟式などで唄っていますが、機会が減ってきています。そこで平成25年9月からは、山古志地域の有志6人で伝承活動に取り組んでいます。お祝いの席や地域のイベントでステージに立ち、披露しています。
◆活動を始めたきっかけ、これまでの歩みを教えてください
平成25年9月に行われた宇崎竜童さん・総合プロデュースの「AORE Mi Amore NAGAOKA~長岡人の心意気~」というイベントをきっかけに伝承の会を結成しました。宇崎さんの前で唄を披露した時に、「これはぜひ唄い繋ぎなさい」と伝承を勧められ、それで活動を始めました。初めての舞台は、アオーレ長岡。200人もの観客の前で披露しました。それからは、声がかかれば長岡市内や十日町市にも出掛けています。
◆どんなメンバーで活動しているのでしょうか?
山古志の竹沢地区の有志で活動しています。代表の星野さんは、工務店を営み幼い頃から父や兄について仕事唄を耳にしてきました。今では棟梁として上棟式や竣工式で自ら仕事唄を披露。伝承の会の中でも前歌を唄うの役をしています。
◆仕事唄はどんなものなのでしょうか?
今は2曲を唄っています。1つは「天神囃子」です。十日町市方面から伝わってきた唄で、山古志では竹沢地区のみに伝わっています。山古志小学校に赴任してきた十日町市出身の先生が、私たちが天神囃子を伝承していると聞きつけ、学校で教えることを提案してくれました。そんな縁もあって、山古志小学校やお祭りでも唄われている祝い歌です。
もう1つは「石場かち」。基礎工事のときに地盤を固める様子を唄っています。力強い合いの手が特徴で、結婚式で披露することもあります。
◆今後の活動を教えてください
仕事唄は、だれが作詞したか、作曲したかわかりません。歌詞は必要に応じて書き起こしをして唄い繋いできたものです。これからも、そうやって唄い続けていこうと思っています。でもあまり力みすぎず、無理のない範囲で活動していきたいですね。お呼びがかかれば、お揃いの半纏を着て伺います。
あとは、若い人にも唄い繋いでいきたいです。
「地域の文化を唄い継いでいく」山古志仕事唄伝承の会は、らこって2017年9月号で紹介しています。