2017.09.19

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【馬場裕子さん】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、子育て世代を多世代でつなぐコーディネーター馬場裕子さんです。

 

多世代が集えば楽しさもやりがいも広がる! 立場が違うからこそ支えあえる長岡を目指して

馬場裕子さん〈48歳/NPO職員〉
特定非営利活動法人 多世代交流館になニーナ、おうちごはん日和、つむぐ庭

 

特定非営利活動法人多世代交流館になニーナは、多世代交流を通して、お互いが支え合いはぐくみあおうと活動する団体。馬場裕子さんは、になニーナの副代表で子育ての駅ぐんぐんの施設長。代表を支え、スタッフをまとめる傍ら、個人としても市民活動に取り組んでいます。


▲子育ての駅ぐんぐんでは、講座やサロンなどを開催。個々の気持ちを大切に、親子や居合わせた親同士のつながりを深める場です。

 

幼稚園の頃から年下の子の面倒を見ることが好きだったという馬場さん。保育士になる夢を叶えて、勤めた職場で、になニーナ代表の佐竹直子さんと出会います。当時先輩だった佐竹さんの誘いで職場の外で一緒に親子向けコンサートや、わらべ歌サークルを開催するなど、多くの市民活動を経験。人や社会とつながることの楽しさを知りました。

そんな馬場さんですが、結婚・出産を機に仕事と活動から離れました。当時は社会とのつながりが減り、家庭に問題を抱えていたこともあり辛い時期だったそう。「市民活動は楽しさだけでなく、社会の中で自分の役割を持てる大切な機会だったことに気づきました」。その後、自身の子育てと並行して子育て支援団体の活動に参加します。


▲料理好きを活かして取り組む個人活動「おうちごはん日和(ひより)」で料理教室を主宰。最近では同じく料理教室を開く本山さんと、こどもおにぎり塾を共同開催。

 

馬場さんは、様々な活動を通して多世代が集うことの魅力と必要性を感じたそう。「子育て世代だけで集まっていると、ついつい成長や能力を周りと比べることも。でも世代の違うおばあちゃんにとっては、子どもと過ごす時間はかけがえのないもの。子どもの存在そのものに価値があるんです。親にとっても我が子を可愛がってもらうことは喜び。世代だけでなく、地域や分野をまたいで関わり合うことで、それぞれの違いを認め、補い合えると思っています」。

立場が違うからこそ生まれる役割があるのかもしれません。頼り、頼られ、支え合うことがまちに広がっていくといいですね。


▲NPO法人になニーナではおばあちゃんから暮らしの知恵を学ぶワークショップも企画。