市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。
それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。
では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。
今回ご紹介するのは、夏は魚、冬はスコップで地域に笑顔を咲かすアツい男、岡村 真人さんです!
原動力はみんなの喜ぶ顔 地域資源とのお付き合い
岡村 真人さん(48歳)
川口地域で河川清掃や川辺でのイベントを行う「えちご川口游川(ゆうせん)の会」。今年から代表を務める岡村さんの地域活動デビューは川ではなく、除雪からでした。
「近所に住む親しい先輩から除雪ボランティアを行う『遊雪隊』を始めるから手伝ってほしいと言われ、何となく参加した」と振り返る岡村さん。地域の高齢者宅を回り、多いときで1シーズンに14回も出動。一時東京に単身赴任だった頃も、2週間に1度は帰省し、家族との時間の合間を縫って雪堀りに出ていました。「活動を始めた当初、おばあちゃんに拝まれたことがありました。大したことはしていないので恥ずかしかった記憶があります。本当はご近所の人同士で助けあえて、遊雪隊が解散することが一番いいと今でも思っています」。
小さい頃から釣りが好きでやな場が遊び場だったこともあり、10年ほど前からは游川の会にも加入。近年、川は危ないという理由で子どもたちが気軽に遊べないため、川辺で遊ぶ楽しさを伝えたいと、精力的にイベントを企画しています。「魚のつかみどりイベントをすると、たくさんの人が川口に遊びに来てくれ、とても地域が活気づくのを感じます。川という資源を活かし、参加してくれる人たちの喜ぶ顔を増やしていきたいですね」。最近では岡村さんのお子さんたちも自主的に游川の会に参加するようになり、親子で地域活動に取り組んでいます。
▲毎年8月に川口やな前河川敷で開催している「川魚のつかみどり」。来場者は700人を超え、準備には10か月以上前から取り組んでいます。
遊雪隊と游川の会では、目的や対象が全く違う活動ではありますが、いずれも「人々の喜ぶ顔」が岡村さんを突き動かします。「今後は所属している会にとらわれずに、川口のいろんな団体ともっと連携して地域を盛り上げていけたらと思っています」。