2019.09.03

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【山岸 美恵子さん】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、食事でスポーツマンを支えるランナー管理栄養士、山岸 美恵子さんです!

 

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自分のやりたいことを追求 がんばるアスリートを食事で伴走
山岸 美恵子さん

中越高校の生徒を中心にスポーツ選手の栄養指導を行う山岸美恵子さん。もともと福祉業界で管理栄養士をしていた山岸さんが、アスリートの食に興味を持ったのは33歳のとき。「小さい頃は運動が苦手でしたが、職場の同僚に誘われてマラソンを始めました。速く走るためにどうすれば良いかとたどり着いたのが“食事”だったんです」。食事を変えると予想以上に記録が向上し、スポーツと食の密接な関係を体感しました。

そこで、本格的に学ぶためスポーツ栄養士養成講座を受講。養成講習のインターンシップで中越高校陸上部と関わるようになり、アスリートを見る目が変わりました。「講習を受けてから、アスリートたちの体型が気になるようになりました。インターンでの栄養指導が好評だったこともあり、その後も副業として寮の献立づくりを引き受けました」。

しかし、本業との両立は大変で、思い描いていた栄養指導ができず納得できなかったそう。「献立作成を始めた初年度、陸上部が優勝を逃したとき、自分で献立づくりから食事の提供までして応援しようと決意しました」。山岸さんが選んだのは、アスリートのサポートという本当にやりたいことを仕事にし、事業にするいわゆるソーシャルビジネスでの起業でした。

2015年、競技特性に合わせた食事提供や、栄養教育を行う『スポーツキッチン長岡』を創立。平日は早朝から、寮と学校への配達用朝食合わせて80食を作りあげますが、頑張っている学生達を見ていると自分も頑張れると話します。


▲山岸さんが作るご飯は多世代から好評。体調や要望に合わせて内容を変更することもあるほど、サポートがきめ細やかです。

アスリートへの栄養食事サポートの手段がたまたま起業だっただけと振り返る山岸さん。今後は幼児・学童期の食育をサポートできる子ども食堂のようなものを地域に開いていきたいと、夢はまだまだひろがります。