2019.09.17

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!【太田 真さん 真耶さん】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、寺泊の豊かさを子どもたちの成長に活かすアウトドア保育士、太田 真さん・真耶さん夫婦です!

 

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『野外保育』という選択肢づくり 夫婦でつむぐ保育の多様性
/太田 真さん・真耶さん

 

全国で広がる、自然体験を基軸にした野外保育活動「森のようちえん」。寺泊の志戸橋地域にも、海遊びや、野菜栽培、ごはん作り、虫とりなど、子ども自身がやりたい事を選び、その中で学んでいく「海辺のこども園かいじゃり」という保育施設ができました。ここを運営する太田真さんと真耶さん夫婦は、海岸線沿いにある自宅を開放し、平日と月2回の週末に、子どもの気がすむまでとことん付き合おうと奮闘しています。


▲雨の日には、雨水を集めて大きな水たまり作りに励む子ども達。遊びながら自ら考え選び、試行錯誤の中で学びを得てほしいと、子どもたちを見守っています。

 

二人の出会いは保育士として就職した長野県安曇野市内にある「森のようちえん」時代。「将来的に、子どもと野菜づくりや、料理など、生活自体をつくるような保育施設を開きたいと話してきました」。前職では、既存の保育とは全く異なる、野外保育を始める先生の姿があり、事業着手に不安はあまりなかったそう。「ただ、夫婦でやることには、家庭と保育との折り合いがつけられるか心配でした。しかし、移住後に勤めた出雲崎町内の保育施設で、きめ細やかな保育をしている先生夫婦と出会い、夢であった保育施設開園への想いが高まりました」。

 

2015年、二人は海も山もある豊かな自然に惹かれて寺泊へ移住。まずは月に2日の親子体験活動を始め、2019年からは平日の預かり保育を開始しました。「お隣さんが子どもたちのためならと山や畑を貸してくれています。ここは協力して生きてきた地域だから…と、いつも気にかけてくれるのです。人を思いやること、協力し合うことなど、ここにある全てを子どもたちに感じて欲しいですね」。周囲の人たちの歩む姿や、声援を力に二人が開いたこの場所は、子どもたちが自然の中で多くの人と出会ったり、人々に多様な保育のあり方を知ってもらう入り口になっています。