2019.11.19

まずは自分たちが楽しもう!ワクワクが伝播するボランティア活動|辻創太郎さん【インタビュー】

市民活動に取り組む団体には、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ユーモアでみんなを和ませるムードメーカー、ピンチの時には、スポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っていることが多くあります。

それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。

では、実際にどんな人が、どのように活動に関わっているのでしょうか。
活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、“科学の面白さを次の世代へ。みんなの科学のお兄さん”辻創太郎さんです!

 


 

 

まずは自分たちが楽しもう!ワクワクが伝播するボランティア活動/辻創太郎さん

 

長岡技術科学大学のとある一室。実験道具や工作道具であふれたその部屋で、学業の合間を縫いながら、日夜科学イベントの準備に奮闘している学生サークル『TEC』は、小学校やお祭りで子どもたちに科学の楽しさを伝えています。


このサークルに所属する辻創太郎さんは物心がついた頃から乗り物が好きで、機械に興味を持つようになったそう。小学生のときに参加した工作教室がとても楽しく、その楽しさを子どもたちに体験してもらいたいと活動に参加しました。

 

約70もの市民活動団体が参加する市民活動フェスタで、今年は偏光板で万華鏡を作る工作教室を開催。それに加えてステージ企画として初めて実験ショーも担当しました。「準備中はアイデアがあふれて、ワクワクが止まりませんでした。当日は『自分が一番楽しむんだ』と決めて、臨みました。参加した子どもたちの反応がよくて嬉しかったです」。


▲フェスタで初のステージショーに立った辻さん。子どもたちに科学の楽しさが伝わるよう気合を入れて挑みました。

 

同じ分野で活動する長岡高専のグループやトキめきラボを始めとする多くの団体との出会いもありました。「高専生を見て『技大の本気を見せたい』と気合が入りました。また、トキめきラボさんのパワーに触れ、こんな大人になりたいと思いました」。こうした出会いを経て改めて実感したのは、楽しむことの大切さだと言います。「ボランティア活動の敷居が下がり、いつかボランティアをすることが当たり前になればいいなと思います」。

 

大規模な会場に呼ばれることも多くなったTECですが、今後は小規模な会場で自主企画の工作教室も定期的に開催していきたいそう。TECの活動の場が増えるということは、それだけで科学の楽しさを知る子どもたちが増えるということ。科学の楽しさと一緒に、ボランティア活動の楽しさも伝わっていくといいですね。

 

▲次のイベントの準備をするTECメンバーたち。ここで生まれた「ワクワク」が、イベントの現場で子どもたちに伝わっていきます。

 

 


“科学の面白さを次の世代へ。みんなの科学のお兄さん”辻創太郎さんは、らこって2019年11月号でご紹介しています。