2020.02.17

子どもへ送る眼差しは生涯現役! 学校教育から地域教育の担い手へ|小黒知也さん【インタビュー】

市民活動に取り組む団体は、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ピンチの時にはスポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っています。それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。では、実際にどんな人がどのように活動に関わっているのでしょうか。活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、“いつまでも子どもと「わくわく」し続ける元校長先生”小黒知也さんです!

 


 

 

子どもへ送る眼差しは生涯現役! 学校教育から地域教育の担い手へ|小黒知也さん

 

和島の子育ての駅「わくわく」の初代駅長を2019年3月まで務めた小黒和也さんは、「わくわく」の刺繍が入ったエプロンの名物先生として子どもたちから人気を集めていました。
子どもたちの驚く姿が見たくて実験道具やオモチャを自ら作っては披露してきた小黒さん。
教諭、教頭、校長と新潟県内の小学校に34年間勤め定年を迎えた後も、子どもたちの楽しさや驚きとともに好奇心を養っていきたいと、変わらぬ情熱で教育に携わり続け、自宅には自作の実験道具が所狭しと並んでいます。


▲子育ての駅「わくわく」を退職する際に職員や利用者から見送られる小黒さん。兎年生まれにちなんで、兎の被り物や人形を駆使して子どもたちを楽しませていました。

 


教育者の多い家系だったことから自然と進んだ教員の道。常に心掛けてきたのは「実際に手を動かして創意工夫する楽しさを同じ目線に立って伝える」こと。
和島地域内の2校が合併して2009年に新設された和島小学校に初代校長として赴任した際は、自らグラウンドにひまわりの種を植えて児童と一緒に育てたり、雪中マラソン大会を企画したりと、新しい学校が一つの輪となるよう体当たりで取り組みました。


「自分自身も子どもから刺激を貰うし、子どもと一緒に活動している時間が一番楽しい」と定年後も求められる限りは現場に携わり、学校教育の枠に縛られない多様な教育機会を提供することを選んだ小黒さん。
見附市教育センター在籍時は保育園への出張科学実験や親子向けの理科講座を行ったり、子育ての駅駅長時は自宅から様々な道具を持ち出して施設内に茶室をしつらえたことも。
「子どもやお母さんに色んな経験をしてもらいたかった。多忙だった現役時代よりも私自身、伸び伸びと企画やチャレンジが出来ました」。

 

駅長を引退したばかりにも関わらず、「地域の宝としての良寛を子どもに伝えることもしてみたいですね」と早くも次を見据える小黒さん。生涯現役の構えでこれからも地域教育を担い続けることでしょう。

 


“いつまでも子どもと「わくわく」し続ける元校長先生”小黒知也さんは、らこって2020年2月号でご紹介しています。