2020.07.06

好きな地元長岡で、好きな水中ホッケーを形に!|佐藤直紀さん【インタビュー】

市民活動に取り組む団体は、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ピンチの時にはスポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っています。それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。では、実際にどんな人がどのように活動に関わっているのでしょうか。活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、“子どもの未来を創る硬派なスポーツマン”佐藤直紀さんです!

 


佐藤直紀さん
長岡市スポーツ協会/新潟で水中ホッケーを推進する会
1991年長岡市越路生まれ。大学4年生で水中ホッケーの日本代表に初めて選出。プレイヤーだけでなく、指導者としても活躍。


 

好きな地元長岡で、好きな水中ホッケーを形に!|佐藤直紀さん

 

水中ホッケーをご存知ですか?水中ホッケーとは、プールの底に沈んだ重さ約1kgのパックを、約30cmの木製のスティックで奪い合いながら、相手ゴールを目指すスポーツ。佐藤直紀さんは長岡で競技人口1人からクラブを立ち上げました。実は、現役の水中ホッケー日本代表でもあります。

水中ホッケーを始めた理由を聞くと「消去法です(笑)」と苦笑い。「大学在学中に希望のゼミに入るために部活動をする必要があり、練習日の少なさで選びました。ゼミのためでしたが、練習を重ねるうちに水の中を自在に動ける水中ホッケーに夢中になりました」。

関東の大学を卒業後、2014年に長岡へUターン。「好きな長岡に戻りたい気持ちが強かった。水中ホッケーは続けたかったので、長岡でゼロからチームを立ち上げようと考えました」。しかし、周囲に水中ホッケーを知っている人は誰もおらず、最初は一人で練習していたそうです。「ありがたかったのはプール側が協力的だったこと。認知度のないスポーツなので、活動場所の確保も大変なんです」。仲間を集めるため、まずは身内向けの体験会を開催。その後、日本代表を招いたイベントと体験会を開き、少しずつ仲間が集まりました。本当は、一緒に練習する仲間を探していた佐藤さんでしたが、集まったのは子ども達でした。その結果、長岡水中ホッケークラブは大人と子どもが一緒に練習する全国でも珍しいクラブになりました。「自分の技術力向上のためにチームを作るつもりでしたが…(笑)今は子どもたちのために活動することがモチベーションです」。


▲『新潟で水中ホッケーを推進する会』は『長岡水中ホッケークラブ』として週4回(月・金・土・日)、ダイエープロビスフェニックスプールで練習しています(練習時間は曜日により異なります)。

 

現在チームには20名前後が参加。考える力を養ってほしいと練習メニューは子どもたちが考えています。「自分で考えることでスポーツの奥深さを知ることができる。スポーツはやらされるものではないので、純粋に楽しんで続けてもらいたいと思っています」。

 


本記事は、らこって2020年7月号でご紹介しています。