2021.02.02

子どもたちにお母さんの愛と 希望のある「みらい」を | 日吉均子さん

市民活動に取り組む団体は、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ピンチの時にはスポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っています。それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。では、実際にどんな人がどのように活動に関わっているのでしょうか。活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、“市民活動界のストライカー”日吉均子さんです!


日吉均子(ひよしきんこ)さん
中学校常勤講師/子どもみらい食堂、ままカフェPRO.
1967年富山県生まれ。ほんわかとした雰囲気からは想像できないほどの行動力の持ち主。子どもが大好きで、公私ともに子どもたちと関わっている。


 

子どもたちにお母さんの愛と 希望のある「みらい」を | 日吉均子さん

 

子どもたちに接しているときの温かく愛にあふれた笑顔が印象的な日吉均子さん。学習支援や会食を通して多世代交流の場をつくる「子どもみらい食堂」と、スタッフが子どもを預かり、お母さんたちにリラックスできる時間を提供する「ままカフェPRO.」を主宰しています。その人柄は、夫の真実さん曰く「『そこからじゃ入らないでしょ!?』という場所からシュートを放つストライカー」。その例えの通り、何もつながりのないところから活動の道筋を切り開いてきました。

日吉さんの市民活動のスタートは、子どもみらい食堂の立ち上げ。子どもだけではなく様々な人たちの居場所をつくるまでの道のりは一筋縄ではいかないものでした。「協力者の方とのつながりづくりや参加者募集など、うまくいかない部分がたくさんあって。それでも、自分で開拓していくしかありませんでした。全国の子ども食堂ネットワークや学校の先生にご挨拶に伺ったり、企業の方や大学生に協力のお願いに伺ったりしました」。日吉さんの熱意が伝わり、様々な人たちの協力を得て、部屋全体を使ったプラレールや科学実験などのイベントを開催。会食だけではなく、大人も子どもも楽しめるイベントが好評となり、市外からも参加者が来るようになりました。

子どもみらい食堂で実施している学習支援の様子。たくさんの大学生が、ボランティアで子どもたちの勉強をみてくれています。

「全ての人を支援できるわけではないけれど、一人でも多くの人に手を差し伸べていきたい」と走り続ける日吉さんが大切にしているのは、お母さん目線の支援です。「自分もそうだったから、弱さを抱えた子どもの気持ちがわかる。お母さんの目線で子どもたちに寄り添い、たくさんの楽しさや喜びを共有していきたいです」。これからも2つの活動を通して子どもたちと親御さんの両方をサポートすることで、子どもたちが希望をもてる未来をつくりたいと話す日吉さん。日吉さんが放つシュートは、子どもたちの笑顔が輝く未来へ向かっていきます。

※新型コロナウイルス感染症予防の観点から、2021年2月1日現在子どもみらい食堂では、会食やイベントの開催を休止し、お弁当の配布を行っております。

 


本記事は、らこって2021年2月号でご紹介しています。