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日付:2022年07月21日
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日常に量り売りという選択肢を|量り売りショップToRAo(トラオ)【長岡みんなのSDGs】

長岡みんなのSDGs|量り売りショップToRao(トラオ)

 

長岡市内でSDGsに取り組む方たちを訪問!

今回は、『量り売りショップToRAo』の伊部さんにお話を伺いました。


◆取り組みの内容を教えてください。

活動開始2022年3月~ショップインショップの形式でお店を間借りし、月に3回程度、食品の量り売りショップをしています。

取り組んでいるSDGsの目標と、取り組みの内容を教えてください。

12、つくる責任、つかう責任

現在、食品のほとんどは個包装をされています。それは、とても便利で安全なことですが、包装材の多くがゴミになってしまいます。また、つい買い過ぎてしまい食品ロスになることも。食品を提供する側も、購入する側も日々の「量り売り」で食品を買うことでゴミを減らし、また食べられる分を買うという意識を持ってもらえたらと思います。

13、気候変動に具体的な対策を

包装材を作る過程や、包装材がゴミになった後に出る二酸化炭素を少しでも減らしたいと思っています。また、〈ToRAo〉で取り扱う食品のほとんどが、オーガニック栽培をしたものを取り揃えています。オーガニックや自然栽培は元々「環境への負荷をできる限り少なくする方法で生産された食品」であると農林水産省のHPでも言われているように、環境負荷低減が目的です。
そういった観点からオーガニック商品は、環境の負担を極力減らす目的に持続可能な方法で育てられたものです。そういった食材を取り扱うことで、環境負担を減らしたいと思っています。

14、海の豊かさを守ろう

2050年には海のプラスチックが魚の量を超えると言われています。世界のプラスチックの生産量の増加は、人口の増加よりも速く上昇しているとも言われ、個人1人あたりのプラスチックの消費量が増加していることを意味しています。いくら、海のゴミを拾っても蛇口となるプラスチックの生産部分を弱めなければこの問題は解決しません。量り売りでは、個包装をせずにお客様に容器を持ってきてもらうスタイルにしているため、海ゴミ問題にも貢献できたらと思っています。

15、陸の豊かさも守ろう

食料を生産する過程で、失われている陸の資源があります。例えば、農地開拓のための森林伐採。その代表的なものは熱帯地域にあるアブラヤシの実から採れるパーム油。これは、お菓子や加工食品などあらゆる食品や製品に使われています。〈ToRAo〉の商品はこういった点も意識した商品ラインナップになっています。

◆取り組みを始めたきっかけと、これまでの経緯を教えてください。

幼いころから、自然環境保護に興味はありましたが、ここ近年の気候変動(ゲリラ豪雨や猛暑、台風、大雪など)で一気に、自分事としての意識が増したと思います。
その原因追及をしていくと、私たちの何気ない生活の多くが環境問題に通じていることに気づきました。声高らかに環境問題を唱えても伝わらない人も多いと思うので、一番身近で日々の暮らしに必要とされる「食」の観点からなら伝わりやすいと思い「量り売り」という選択に至りました。〈ToRAo〉のテーマは『おいしくて、楽しくて、ちょっと面倒くさい』です。
便利な世の中で、この“面倒くさいひと手間”が楽しいにつながると思っています。
これまでの経緯としては、2018年に勤務先の会社で行っている「自己啓発助成金」という制度に、全国にある「量り売りショップ」をめぐる旅をしたいという内容で応募しました。その後、見事採択されましたが、コロナで全国を周る旅は断念。その代わりに、「量り売りショップ」開業講座を受講しました。
その後、会社に副業の直談判をし、一度は見送りになったものの昨年秋に再度交渉。社内で初の副業が認められるケースとなりました。

◆周囲の反応や、取り組んでいて良かったこと、または大変だった事を教えてください。

周囲の反応はさまざまです。
例えば、「長岡での量り売りショップ、待ってました!」と言って、容器を持ってくるお客様もいらっしゃれば「包装容器の削減=販売コストダウン」だと思って、ビジネスの観点で話しかけてくるお客様などもいらっしゃいます。
取り組んでいてよかったことは、お客様との会話から生まれる喜びです。環境問題に意識が高く、同じような思いを持った人と話し合える喜びはもちろんですが、そういった意識がない方に「量り売り=環境啓発」ということをお伝えすると、感動してくださる方もいます。お客様との会話の中で「環境問題への意識」に、わずかでも気づいてくださることが、とてもうれしいです。

大変なことは、仕入れ値付けです。
まず、仕入れですが商品の6割は、三条で「量り売りショップ」を営んでいる「婦人館知野」から仕入れています。残りの4割は直接栽培者さんや農家さんに交渉に行き、仕入れています。欲しい商品があっても、作付けの問題があり手に入れられなかったり、少量仕入れだと相手にされなかったりと、交渉に難航します。現状、理想とする商品ラインナップには至っていません。ゴールとしては、オーガニックの乾燥野菜を販売したいのですが、なかなかハードルが高い状況です。また、価格も“安さ”を重視しているので、継続して購入できるラインを考えながら値付けをします。

◆活動を通して、2030年にどのような社会をつくりたいですか。

1人でも多くの人が、日々の生活から環境にやさしい行動を取ってくれるような社会になったら嬉しいです。例えば、何か一つ商品を買うときにも、その製造過程や廃棄されるまでを想像してみるなど。その結果「異常気象、気候変動」が減ることにつながったら嬉しいです。


本記事は、こって2022年7月号でご紹介しています。

★ToRAoさんの最新情報が知りたい方は、Instagramアカウント「@torao_fumi_bulk」で検索してください。

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