2022.08.22

音楽療法で聞こえた声を行政やまちづくりに還元 | 佐々木理江子さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

 

 

音楽療法で聞こえた声を行政やまちづくりに還元

佐々木 理江子さん
49歳/高齢者サロン講師(音楽療法士)/和島地域コミュニティ準備委員
1972年新潟市生まれ、柏崎市育ち。音楽療法士として主に和島地域で認知症予防講座を開催する傍ら、地域と行政の架け橋として活動中。


結婚を機に和島地域で暮らす佐々木さんは保育士退職をきっかけに、音楽療法士に転身。介護予防や認知症予防を目的に高齢者を対象とした講座の講師をしています。地域内の17集落で行われている、いきいきサロン活動でも講師を務め、高齢者に寄り添った取り組みを続け2022年で11年になります。



そんな地域密着の実績を買われ、佐々木さんには和島地域コミュニティ準備委員という顔も加わりました。2023年のコミュニティセンター立上げを目指す中で行われた住民参加の意見交換会で佐々木さんは、高齢者が自宅に近い環境でリラックスして過ごせるよう、施設に和室を設けることを提案。他にも、用事がなくても立寄れる拠り所になればとラウンジのようなスペースの設置を発案するなど、日頃耳にする高齢者の声を代弁しました。そんな佐々木さんの発言が呼び水となり、「学校と連携した企画をしたい」「伝統料理をみんなで作りたい」など、参加者からもたくさんの“やってみたい”が集まりました。

一方、こうして委員を務める中で見えてきた課題もありました。「地域にとって良い事業でも、住民に共有されるのは事務連絡のような書面の場合が多く、この形で住民にどこまで伝わるのかと不安に思ことがあります」。住民が知らないうちにことが進むのは避けたいという想いで、佐々木さんは地元集落の総会へ出席し委員会の進捗を直接報告しているそう。コミュニティセンター立上げ事業をきっかけに、地域のつながりを更に深めていきたいと委員の役割を超え、行政と住民の架け橋役に奮闘しています。地域住民とまちづくり事業の間に立ち、丁寧なコミュニケーションを心がける佐々木さんのような存在がまちづくりには欠かせないのかもしれません。

 


本記事は、らこって2022年8月号でご紹介しています。

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