2022.10.24

想いをかたちに、地域を守る長年のパトロール活動 | 髙橋一寿さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

想いをかたちに、地域を守る長年のパトロール活動

髙橋一寿さん
68歳/中興野防犯事務局
1954年長岡市中之島生まれ。防犯活動のほかに50歳以上が参加できる「中興野活き意気クラブ」を立ち上げるなど、長年地域活動を続けている。

長年、地域のパトロール活動を続けてきた髙橋一寿さんは、子どもから高齢者までに「ダニエル」の愛称で親しまれています。防犯活動を始めたきっかけは、1990年頃に地域で不審者が出て、怖い思いをした小学生がいたのを耳にしたこと。当時のPTA役員10人ほどで約1ヶ月の見守り活動をしました。「幸いにも活動を始めた後は、被害が出ませんでした。そこで気づいたのは、見守り活動が抑止力となり、自分たちで地域を守れるということです」。

2004年の7.13水害で被災した中興野地区には、不審者の出没や盗難被害がありました。そこで髙橋さんが思う「自分たちで地域を守る」を実現するため、まずは個人でパトロールを始めると、地域内で危険に感じる場所が多いことに気づいたそう。そこで2005年に地域を守る組織として『中興野防犯事務局』を設立しました。「新しいことへの反発もありましたが活動を継続し、地域の人に防犯へ対する意識をもってもらうことで、組織として長く活動していこうと考えました」。

活動を長く続けるために髙橋さんがメンバーへ伝えているのが「無理せず、できる人が、できるときに、できること」です。ウォーキングや犬の散歩など日常生活の中でお揃いのジャンパーや帽子を被りパトロール。20~80代の幅広い世代が参加したいときに参加できる定例の”飲みニケーション”を重ねたことで、何でも言い合える関係性を作っていきました。「一つひとつ理解してもらいながら、地域内で防犯への意識を高めることができました。結果的に不審者が出たという情報は出なくなり、高齢者を狙った詐欺行為も減少しました」。

良い仲間がいたから長く活動を続けることができたという髙橋さんは、これからの地域を考えていく中で、新しいアイデアの必要性も感じています。「私はやりたいことを全部やってきました。これからの若い人には、私では思いつかないことをみんなで考え、新しいことにチャレンジしてもらいたいです」。出てくる杭を心待ちに。髙橋さんの地域を守るパトロールはこれからも続いていきます。

2006年には民間としては県内初の「青色防犯パトロール」承諾を受けました。


本記事は、らこって2022年10月号でご紹介しています。

つながるラジオ(FMながおか)2022年9月26日(月)でも、髙橋一寿さんをご紹介しました。