新潟県長岡市の三島地域に、一風変わった「大学」が誕生しました。
その名は「かんもす大学」。大学と言っても、国の認可を受けた大学ではなく、地域の人たちの学びと交流のために開かれた、いわゆる「市民大学」です。
2026年6月、三島の歴史と文化が詰まった会場で行われた開校イベントの様子とともに、この大学が目指す「これからの地域の楽しみ方」をご紹介します。
校舎のない大学?キャンパスは「地域そのもの」
「大学」という名前ですが、かんもす大学には立派な校舎も決まった教室もありません。
三島の地域、人、文化、そして日々の暮らしそのものをキャンパスに見立て、みんなで育てていくスタイルの大学です。
そのため、授業が行われる場所も多種多様。地域で当たり前にある場所や地域全体が学びの場となります。
「かんもす」に込められた2つの意味
このユニークな名前には、三島ならではの思いが込められています。
「かんもす」:新潟の方言で「かき混ぜる」を意味します。地域の内外から多くの人が関わり、人や歴史、文化を混ぜ合わせるという意味が込められています。
「醸す(醸す)」:三島は味噌や酒などの「発酵のまち」でもあります。時間をかけてじっくりと良いものを作っていく、そんな緩やかな関わりを目指しています。
学長を務めるのは、地域で長く商売を営む(有)大島鉄工所代表の大島真之さん。「地域のために少しでも貢献できれば」という思いから、この取り組みをスタートさせました。
三島らしさ全開!「丸太切り」で幕を開けた開校式
一般的なテープカットではなく、三島ならではの形で開校を祝いたい。そんな思いから選ばれたのは、三島地域の名物「丸太切り」でした。
三島地域では毎年「全日本丸太早切り選手権大会」が行われており、江戸時代から続く伝統産業脇野町の鋸をアピールする「丸太切り」は三島にとって馴染み深いイベントです。力を合わせて一本の丸太を切り進む姿は、「人が関わり合いながら場を作っていく」という、まさに、かんもす大学の象徴的な光景となりました。
どんなことが学べるの?「体験型」の授業たち
かんもす大学の授業は、誰でも気軽に参加できる体験型がメインです。
例えば、これまでに構想されている授業案にはこんなものがあります
【授業案(イベント案)】
- 大杉公園でのパークピラティス:樹齢1300年の大杉からパワーをもらい、三島特産の発酵エナジードリンクで健康になる講座。
- 味噌蔵での学び:柳醸造さんの「味噌ミュージアム」などを活用した地域文化の再発見。
「消費して終わり」にしない。100年後を見据えた場づくり
かんもす大学が大切にしているのは、イベントを楽しんで終わりにするのではなく、「地域の資産」を次世代へつなぐことです。
「かつて三島にはたくさんの活気あるイベントがあった」と振り返る大島学長。当時の大人たちが頑張ってくれたからこそ、今の自分たちに地域への愛着がある。今度は自分たちが、将来の子供たちがこの街に希望を持てるような土壌を作っていきたいと考えています。
入学案内:試験も入学金もありません!
「かんもす大学」に難しい入試や入学金は一切ありません。三島地域の方はもちろん、長岡市内やそれ以外の地域の方、誰でも「学生」として参加できます。
「自分たちで地域の魅力を発見し、自分たちで楽しむ」。そんな小さなアクションの連鎖から、新しい文化が醸成されていくことを願っています。
また、かんもす大学は寄付金などを募りながら運営されており、市民が楽しみながら応援できる仕組みが整っています。
今後の授業スケジュールやイベント情報は、公式InstagramやLINEで随時発信されるとのこと。
ぜひチェックして、三島のまちを一緒に「醸す」仲間になりませんか?




