地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
ロックバンドのボーカルが長岡で
“歌のおにいさん”になったワケ
こんどうよういちろうさん
44歳/社会福祉士
1976年長岡生まれ。妻と子ども2人の4人家族。ステージ演奏のほか、摂田屋6番街発酵ミュージアム米蔵のテーマソングなど地元企業店舗のCM曲も手掛ける。
こんどうよういちろうさんは長岡音むすびフェスや雪しか祭り、子育て施設や保育園、赤城コマランドなどのステージでギターの弾き語り演奏を披露し、子どもたちの心を瞬時にキャッチする“歌のおにいさん”です。
長岡出身のこんどうさんは東京で暮らしていた頃、3人編成のロックバンドを結成し、ギター兼ボーカルとして東京と長岡を拠点に精力的に活動していました。バンドとして4枚のCDを発売し、32歳になった時、こんどうさんは長岡に戻ることを決めました。帰郷後は、高齢者福祉施設に就職。「シンガーも社会福祉士も、人に対して優しい気持ちを届けるという意味では共通していますね」。
地元でも歌を続けたいと思っていましたが、結婚し子どもに恵まれると、作曲当時の気持ちと親になった自分の気持ちにギャップを感じ、過去の楽曲を歌うことに違和感を覚えるように。その頃、両親が運営していた絵本カフェ「絵本の森グランチャ」で、絵本作家や子どもの歌の作曲家として知られる中川ひろたかさんとの対面が叶い、中川さんの代表曲「にじ」のカバー演奏を快諾頂きました。こんどうさんは、子ども向けの歌に込められたメッセージが大人である自分にも響くことに気づき、そんな体験をより多くの人と共有したいと願うようになったそう。そして改めて「自身の歌を人々に届けたい。あと10年は歌い続けられるかも」と思えるようになりました。
それ以来、こんどうさんは自身の音楽が、他者とのつながり、楽しい気持ちの共有、自己肯定感の高まりが少しでも広がればとの想いから、小さな集まりの場などでボランティアで歌う活動もしています。
ステージでは、子どもの反応を見ながら選曲、会場を巻き込みながら進行していきます。「子も親も、歌やリズムを遊びながら体感して、それぞれに音楽の楽しみ方を発見していってもらえたら、うれしいです」と語ってくれました。
本記事は、らこって2021年5月号でご紹介しています。