Nagaoka Players PLAYER

更新日:2023.12.25

祖父母から私、そして我が子へ渡す 寺泊への愛|能登 昭美さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

能登 昭美(あきみ)さん/38歳/てらどまり若者会議~波音~/寺泊コミュニティセンター主事
1985年長岡市寺泊生まれ。てらどまり若者会議~波音~での活動のほか、市内外問わず自然や歴史に関係した市民活動5つに関わる。

 「口下手なんです」と言いながらも、大好きな寺泊や歴史の話になると早口になり、表情が生き生きとする能登昭美さん。寺泊コミュニティセンター主事、そして寺泊の若者が集まり地元の魅力を活かしたイベントを開催している「てらどまり若者会議~波音(はね)~」(以下、波音)のメンバーでもあり、サポーターとしてもプレイヤーとしても活躍しています。

 生まれも育ちも寺泊で、新潟市内の大学に進学後も寺泊の実家から通学していたという生粋の寺泊っ子。
大学卒業後、新潟市内で就職しますが、ご近所付き合いのない窮屈な生活に次第に違和感を感じるようになりました。「寺泊には当たり前にあったご近所付き合いがなく、隣に住むのがどんな人かもわからない状態。迷惑をかけないように、生活の様々な場面で気を遣ってばかりの生活でした」。住んでいる場所は違っても、いつも想っているのは寺泊のこと。人口減少が進み、徐々に活気を失っていく地元に寂しさを感じつつも、何もできない状況にモヤモヤする日々が続いていきました。しかし2018年、母の闘病をきっかけに自身の生き方を見直し、「私の命を大好きな寺泊のために使いたい」と、寺泊に戻る決意をします。Uターン後は、寺泊コミュニティセンターに勤務。仕事を通して知り合った、波音の代表・木村勝一さんの想いに共感し、メンバーの一員になりました。2022年の出産後も、子どもを抱っこしながらイベントでの募金活動や受付業務を担当することもあるそうです。

 

寺泊コミュニティ推進協議会主催のソフトバレーボール大会で、事務局として進行役をする能登さん。

 「寺泊のためなら、求められたことは何でもやりたくなってしまう」と話す能登さんの活動の根本には、子どもの頃の原体験があります。幼少期、能登さんの祖父母の運営する釣り船業には県外からもたくさんの人が訪れ、まちはとても賑わっていました。活気のある地元を、そしてその活気の一部を担う祖父母を「誇りに思っていた」と言います。「この活気を次世代に残していきたいです。人がいることで温かいつながりが生まれ、地域の歴史や方言など目には見えない魅力を受け継いでいくことができます。自分もその一人として寺泊にいたいし、一緒に受け継ぐ人も増やしていきたいです」。
 

 今日も、子どもたちに体験を通して寺泊の魅力を感じてほしいと活動中。「いつか自分の子どもが大きくなったら、波音のイベントを思い切り楽しんでほしい!頑張ってる母の姿も見せたい!」と夢を話してくれました。

 

オール寺泊産で日本酒を作る「寺泊酒プロジェクト」の一環で、波音メンバーと一緒に田んぼ作業。

本記事は、らこって2023年12月号でご紹介しています。

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ぜひご視聴ください。