地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。
活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
宮美紀さん/30歳/一般社団法人ながおかちゃぶだい 代表
1994年東京都生まれ。大学卒業後、2017年、川口地域の地域おこし協力隊に着任。
任期を終えた後も川口を拠点に地域資源を活かしたコスプレイベントや子育て支援活動を展開している。
「最初、コスプレのイベントをしたいと地域の人に話したら『コスプレ!?』と驚かれてしまいました。(コスプレとは、コスチューム・プレイの略称)。でも、とにかく失敗してもいいからやってみようと皆さんが背中を押してくれたんです」と、はつらつとした笑顔で話すのは宮美紀さん。川口地域の地域おこし協力隊として山間部にある運動施設の活性化を図るというミッションを受けて、コスプレイヤー(以下レイヤー)のロケ地として活用する「川口コスプレロケーションイベント」を企画しました。
当初はコスプレが何か分からないという地域の人が多かったため、見学の場を設けてイベントの目的を説明し、理解を得る努力をしたそう。最初に開催したイベントこそ数人のレイヤーしか集まりませんでしたが「次はどんなイベント、ロケーションが良いか」をその都度聞き取り、運動施設に限らず川口地域の学校やホテル、さらには長岡市外の撮影スポットも開拓。協力隊の任期となっている3年間で、コスプレ事業では300人を動員しました。
そんな宮さんですが、なんとコスプレ未経験どころか、アニメやマンガも全く分からないのだとか!当時、スポーツ系のアニメやコスプレが流行っていることを耳にし、体育館やテニスコートなどを、コスプレのロケ地として活用することを思いつきました。運動施設はすでに設備が整っており、追加工事が不要であることも利点でした。まずはレイヤーのニーズを知るために長岡で開催されたコスプレイベントに足を運び、運営に必要な撮影のルールやイベントに対する要望など幅広く教えてもらいました。レイヤーの意見を積極的に反映させることで規模は次第に拡大。今では県外からも多くの人が川口に訪れるようになったほか、地域内外から「うちの施設をロケ地に使ってほしい」という声が上がり、撮影場所のバリエーションも広がっていきました。
地域おこし協力隊を卒業した後、2020年に「一般社団法人 ながおかちゃぶだい」を設立。コスプレイベントを月1回の頻度で開催しつつ、加えて2か月に1回、キッズフォトイベントも企画しています。キッズフォトには、コスプレ撮影で使用する小物や背景を活用することで、他にはない特別な写真が撮れるよう工夫しています。
未知の分野にも果敢に飛び込み、地域内外の人たちと共に新たな価値を創り上げてきた宮さん。
今後も率直に学ぶ姿勢と客観的な視点を持ちながら、川口を盛り上げていく姿から目が離せません。