長岡市内でSDGsに取り組む方たちを訪問!
今回は「長岡パワーエレクトロニクス株式会社」さんにお話を伺いました。
貴団体の概要を教えてください。
私たちは、長岡市に拠点を置く、パワーエレクトロニクス(電力変換技術)の専門家集団です。2013年に長岡技術科学大学発のベンチャー企業として誕生しました。
「パワーエレクトロニクス(パワエレ)」とは、電気エネルギーを効率よく変換し、自在にコントロールする技術の総称です。例えば、太陽光でつくった電気を家庭で使えるように形を変えたり、電気自動車をスムーズに動かしたりするために欠かせない「縁の下の力持ち」のような技術です。
私たちの強みは、役員全員が博士号を持つエキスパートであり、長岡技術科学大学と密接に連携しながら、最先端の研究成果を社会に実装できる点にあります。大手メーカーなどのパートナーとして、次世代のインフラ構築に向けた研究開発やコンサルティングを行っています。
取り組んでいるSDGsの目標と、取り組みの内容を教えてください。
私たちの事業は、そのものが持続可能な社会の実現に直結しています。
- 目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
再生可能エネルギーを無駄なく使えるようにする「マイクロインバータ」や「パワーコンディショナ」の開発を通じ、エネルギーの変換ロスを極限まで減らしています。 - 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
電気自動車(EV)や産業用ロボットの核となる「モーター制御技術」、そして駐車場に停めるだけで充電ができる「ワイヤレス充電」などの先端技術を開発しています。 - 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
これが私たちの最も大切にしている視点です。2022年には、長岡技大、市内企業、長岡市と共に産学官連携組織「長岡パワーエレクトロニクス研究会」を設立しました。「パワエレのまち長岡」を合言葉に、技術の向上や雇用の創出、さらには次世代を担う子どもたちへの教育活動に協働で取り組んでいます。
取り組みを始めたきっかけと、これまでの経緯を教えてください。
きっかけは、代表の大沼が長岡技術科学大学の博士課程に在籍していた頃の共同研究にあります。当時、自動車メーカーと共同で「自販機ほどの大きさがあったEV用充電器を3分の1に小型化する」というプロジェクトに携わりました。その際、研究室の先生から「君のその技術は仕事にできるよ」と背中を押されたことが、起業の原点となりました。
長岡技術科学大学には50年にわたるパワエレ研究の歴史があり、世界トップレベルの研究グループ「パワー研」が存在します。私たちはその最先端のアカデミックな成果を、実社会(インダストリー)へと橋渡しする役割を担っています。
周囲の反応や、取り組んでいてよかったことまたは大変だったことを教えてください。
業界内では「パワエレといえば長岡」と言われるほど、長岡はブランド化されています。弊社の名前を出すだけで、技術力の高さをすぐに理解していただけることは大きな誇りです。
一方で、パワエレという技術自体が一般の方には馴染みが薄く、その重要性が伝わりにくいという課題も感じてきました。また、多くのプロジェクトが企業秘密に関わるため、具体的な成果を公にできないもどかしさもあります。
そこで、少しでも多くの方にパワエレを知ってもらうため、ラジオ番組「パワエレトーク!」の配信やYouTubeでの情報発信、さらには子供向けの「パワエレ絵本」の制作プロジェクトなど、技術を「見える化」する活動に力を入れています。
貴団体の取り組みを通して、2030年にどのような社会をつくりたいですか。
私たちの目標は、「誰もがパワエレという言葉を知っている世界」にすることです。
パワエレ技術が進化すれば、電気代が安くなり、機器は小型化し、地球温暖化の原因となるCO2排出量も削減できます。2030年には、パワエレが長岡市民の皆さんの「新しい誇り」となり、技術の枠を超えて街の賑わいや観光資源にまで繋がっていくような社会をつくりたいと考えています。
「電気を自在に操る技術」で、長岡から世界をより良く変えていく。それが私たちの使命です。
こちらの内容は、YouTubeのほか各種音声メディアでもお楽しみいただけます!
ぜひご視聴ください。





