お米から果物など幅広い農産物に用いられ、シロアリ駆除剤や家庭用殺虫剤として身近な暮らしにも入り込んでいる浸透性殺虫剤(ネオニコチノイドおよびフィプロニル)――。近年の急速な研究の進展により、環境中での持続的な慢性曝露による無脊椎動物への時間累積的毒性や、食物連鎖を通じた漁業への脅威などが明らかになりつつあります。世界の科学者コミュニティからは、生態系と生物多様性全体を脅かすことへの警鐘が鳴らされるだけでなく、ヒトの母体から胎児への移行や発達神経毒性を示す研究成果も蓄積されつつあります。
本助成は、予防原則を踏まえて、製薬メーカーの意向や現行の行政判断に左右されない独立の立場からネオニコチノイド系化合物の影響を検証する「調査・研究」活動、浸透性殺虫剤の問題点や最新の研究成果を広く共有する「広報・社会訴求」活動、浸透性殺虫剤を使わないサプライチェーンの確立をめざす「市場“緑化”」活動、国や地方の立法・行政機関に汚染実態調査や規制強化を促す「政策提言」活動を支援します。国の農薬再評価とオーガニック推進が進むいま、確実な規制強化へつながる成果を期待しています。ふるってご応募ください!
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