2020.11.02

趣味や特技で地域に笑顔を。自分の住んでいるところを一番にする!! | 船場永喜さん

市民活動に取り組む団体は、状況を整理して舵取りをする人、実行部隊として目的を着実に遂行するのが得意な人、ピンチの時にはスポット的に手を貸してくれる存在も現れたりと、色々な人が関わって成り立っています。それぞれの人たちが、自分の生活の中で活動に充てられる時間や能力を提供し、様々な形で関わっています。では、実際にどんな人がどのように活動に関わっているのでしょうか。活動を支えている「あの人」を訪ね、活動の実際のところをアレコレ伺ってきました。

 

今回ご紹介するのは、“地域を盛り上げる宴会部長”船場永喜さんです!


船場永喜さん
版画・鎌倉彫サークル
1942年青森県生まれ。高校卒業後に上京して電器屋に就職し、30代前半で「せんば電器」を開業した。2014年に和島へ移住。


 

趣味や特技で地域に笑顔を。自分の住んでいるところを一番にする!!|船場永喜さん

 

「人を楽しませることが好きなんです。」と宴会芸を披露する船場永喜(ふなばえいき)さん。『ふなば』より『せんば』の方がゴロが良いと、『せんちゃん』の愛称で親しまれています。

東京都荒川区で35年間『せんば電器』を営んだ船場さんは、2014年に奥さんの故郷の新潟へ移住。「近所にはコンビニや居酒屋がなくてびっくりした。」と移住1年目は新しい生活に慣れるのに苦労されたそうです。もともと色々な人と関わるのが好きな船場さんは、地域になじむために誘われたら断らずに、町内の行事やイベントに積極的に参加。しかし、それまでの生活環境の違いから話がかみ合わないことが多かったそうです。

そんな中で以前趣味でしていた版画や鎌倉彫を再び始めると、和島の生涯学習フェスティバルへの作品出展の声がかかりました。多くの作品で会場が盛り上がっていることに感激し、「自分も地域を盛り上げる活動がしたい」と、版画、鎌倉彫のサークルを始めました。船場さんが先生で、参加者が生徒。最初は教えることを意識しすぎて思い描いた楽しい雰囲気を作れず、方向性を見直したそうです。「教えるよりアドバイス。参加者がおしゃべりしながら楽しむコミュニティを一緒に作ることを意識しました。そうすることで自分自身も楽しみ、教室の雰囲気も良くなりました」。雰囲気づくりに始めた宴会芸は好評。なんと、宴会芸で盛り上げてほしいと声をかけてくれた地域のお茶の間クラブや子育ての駅からも声がかかり、フリップ芸やバルーンアートなどを披露するようになりました。

子育ての駅わくわくで手作りのフリップ芸やバルーンアート、マジックなどを披露して子どもたちを楽しませています。

「移住した当初は、自分に色々な活動ができると思わなかった。生活しているところを自分のものに、自分の住んでいるところを一番にしたいです。移住して夢が広がりました」。今後も趣味や特技を活かして、地域に笑顔と元気を届けてくれるでしょう。

 


本記事は、らこって2020年11月号でご紹介しています。