地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
穂刈厚子さん/50歳/すだちの杜・トモニ―ながおか代表
1973年旧越路町生まれ。 子どもが不登校を経験したことをきっかけに、20年以上の歴史がある団体を引き継ぎ代表を務める他、多様な活動を行っている。
「次はこんなことに取り組んでみたい!」と、明るい笑顔でお話ししてくれたのは穂刈厚子さん。
ひきこもり状態の人を支える家族が集まる「すだちの杜」と生きづらさを抱えている人やその家族の場づくりをしている「トモニ―ながおか」の代表を務めています。
ほかにも、ボランティア大学の受講や防災士の資格を取得するなど、とてもアクティブに活動しています。
活発な人というイメージの穂刈さんですが、実はもともと引っ込み思案で進んで前に出ることも、新しい環境に飛び込むこともできなかったとのこと。
変わるきっかけとなったのは、子どもが不登校を経験した時に参加した「不登校・ひきこもりの親の会」。当時は今よりも情報も少なく、なかなか相談できる場を見つけることができなかったそう。
やっと自分に合う場が見つかったと思いきや、ほどなくして代表が高齢ということで解散。
「話す場がなくなったと実感した時、不安になりました」。
この時の危機感が穂刈さんを動かし、団体を引き継ぐ形で「すだちの杜」に名前を変えて団体代表として活動を始めることになりました。
いざ、団体運営を始めると、それまで気づいていなかった部分もたくさん見えるようになったと話します。「市内には不登校やひきこもり状態の人がたくさんいるはずなのに、親の会に参加するのは顔なじみのメンバー。他の人はどこに相談に行っているんだろう」。自身の経験から、自分に合う居場所を見つけられない人が多いではと考えた穂刈さん。
そこで不登校・ひきこもりに関わらず生きづらさを抱えている人や、その家族に寄り添い、ゆるくつながれる場が必要だと感じ「トモニーながおか」を立上げました。
目的や対象を変えた居場所を毎週4回開催し、活動時間内であれば自由に出入りできるようにするなど、参加のハードルを下げる工夫をしているそうです。
活動が多様に増えていく穂刈さんが大切にしていることは「とにかく続けること」。
活動を続けることができれば、必要な時に誰かの居場所になることができ、地域の中に選択肢が増えると話します。「いろんな場所に行ってみて、自分に合う場所を見つけてほしい」とのこと。
相談できる場や団体も増えているなかで、トモニーながおかを選んで来てくれた人から「きっかけは子どもが不登校だったけど、穂刈さんに出会えてよかった」と声をかけられたそう。
悩みを共有し、相談し合える場がることで、前向きに視点を変えることができるのかもしれません。居心地の良い場所は人それぞれ。みなさんもいろんな場にふらっと遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
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