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更新日:2026.07.23

自動車整備で地域インフラを支える代表が描く——みんなでつくる「消費されない」学びの場づくり|かんもす大学 学長 大島真之さん

長岡市三島地域で始まった、市民大学「かんもす大学」。
その学長を務める大島真之さんに、ご自身のバックグラウンドから、かんもす大学に込めた想い、そしてこれからの地域の展望についてお話を伺いました。

「やるべきことをやろう」――東京での遊びを経て、24歳で帰郷

ーー大島さんは三島のご出身ですが、一度東京に出られていたんですよね?

大島: はい、高校卒業後に東京の専門学校へ行きました。当時は専門学校に通いながら、週5日はクラブに通うような生活で(笑)。中学生の頃から、過酷な環境や社会構造の中で生み出されてきたブラックカルチャーや既存の社会規範に捉われないカウンターカルチャーが大好きだったんです。

 

ーー東京でどっぷりと音楽やカルチャーに浸かっていた学生時代。そこからなぜ三島に戻ることに?

大島: 当時読んでいた本の中に「自分たちの正しいこと、やるべきことをやろうぜ」というメッセージがあって、ふと「自分はやるべきことを置いて、遊びまくっているな」と感じたんです。 当時は兄もすでに家業に入っていましたし、無理に帰ってこいと言われていたわけではありません。でも、「何かをやり残している」という感覚が芽生え、24歳の時に家業を手伝うために帰ってきました。

 

ーー現在は「大島鉄工所」の代表を務められていますが、お仕事の内容は?

大島: 実は「鉄工所」という名前ですが、鉄工の仕事はほとんどしていません(笑)。主な事業は自動車の整備・販売や、農業機械、除雪機の取り扱いです。車はこの地域の生活の足ですから、まさに地域の生活インフラを支える仕事だと自負しています。

「会社として地域に何ができるか」から始まった地域活動

ーー地域活動に関わるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

大島: 1年ほど前に会社の代表になったのですが、その時期に始まった「三島地域多世代交流作りワークショップ」に参加したのがきっかけです。最初は「地域活動をやるぞ!」という意気込みではなく、「会社として地域にどう関われば役に立てるか」を考えたいという思いからでした。

ーーそのワークショップから「かんもす大学」が生まれたのですね。

大島: そうです。最初は一人で何ができるか考えていましたが、10数名のメンバーと対話を重ねる中で、「子供たちへの教育ができたらいいよね」「大学にしたら面白いんじゃない?」という形になっていきました。

「大人が一番楽しむこと」が、子供たちの地域への愛着を作る

ーー「かんもす大学」という名前に込めた想いを教えてください。

大島: 「醸す(カモス)」、つまりかき混ぜるという意味です。 お子さんからお年寄りまで、多世代が関わり合い、三島以外の人も参加できるような、みんなでつくる学びの場を目指しています。

ーー大島さんが子どもの頃の三島は、もっと賑やかだったとお聞きしました。

大島: 昔はお祭りや駅伝大会がすごく盛り上がっていて、大人たちが手間暇をかけて自分たちを楽しませてくれていました。今は時代が変わり、イベントも縮小していますが、自分の子供たちが大人になった時に「地域への愛着」を持っていてほしいんです。そのためには、自分たちが子供の時に体験したようなワクワクするきっかけが必要だと思っています。

ーーきっとその頃の大人たちも「いいことしよう」ではなく、「自分たちが楽しいからやっていた」のではないでしょうか。

大島: 本当にそうだったんじゃないかなと思います。「やらされている」という感覚では、誰かに不満をぶつけたくなってしまいます。でも、自分たちが楽しんでいたら、いろんな人も寄って来てくれると思うんです。

ーー開校式でも「自分たちが一番楽しみたい」という言葉がありましたね。

大島: 大人が生き生きと楽しんでいる姿を見せることが、結果として子供たちにも伝わると思うんです。 ヒップホップのセッションのように、その場の掛け合いで面白いものが生まれる、そんなまちづくりができたら最高ですね。

「発酵」のように、じわじわと時間をかけて

ーーこれからのかんもす大学の展望を教えてください。

大島: すぐに結果を求めるのではなく、2年、3年と長く続けていくことを大切にしたいです。味噌や酒が時間をかけて発酵するように、かんもす大学もゆっくりと、じわじわと地域に広がっていくイメージですね。

 

ーー「消費して終わりたくない」という言葉もありましたね。

大島: 補助金や寄付金をただ使うのではなく、そこからまた次の何かが生まれるような循環を作りたい。時間や人を奪い合うのではなく、関わる人が豊かになるような運営を心がけていきたいです。どの世代・地域の方でもウェルカムですので、ぜひ気軽に「こんなことやりたい」という意見を持って参加してほしいですね。

 

大島さんのインタビューはYouTubeでもお楽しみいただけます。ぜひご視聴ください!