地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。
活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
旭勲さん/浄土真宗本願寺派 常禅寺住職
1977年東京都出身。2002年から長岡市へ移住。寺泊みんな食堂の立ち上げのほか、与板みんな食堂でも運営メンバーとして活動。
寺泊みんな食堂と与板みんな食堂の2か所で活動している旭勲さん。寺泊みんな食堂は、2019年7月から活動を開始し、市内でも比較的早くに立ち上がった子ども食堂です。
もともと寺院の研修会で子ども食堂を行っているお寺の話を聞いたことがあり、興味はあったそう。
「友人が子ども食堂でボランティアしている様子をSNSにアップしていて、気になって聞いてみたところ、市内で活動する新町みんな食堂のことを知りました。代表の佐竹さんを紹介してもらい、寺院の研修会に招いたり、活動にもボランティアとして参加しました」。
子ども食堂の運営で意識しているのが、これまでのボランティア経験です。さまざまな災害ボランティアに参加してきた旭さん。移住して間もなく発生した7.13水害は被災地が自宅から近く、こんなに身近で災害が起きたことはなかったと話します。
「なにか自分でもできないかと、泥出しボランティアに参加しました」。
そこで感じたのは、自分でも復興に関わることができる作業があることの大切さでした。協力することで得られる充実感をヒントに、みんな食堂では、参加メンバーが手持ちぶさたにならないよう全員で作業分担をしています。
使用する食材は農家をしているメンバーからの寄付のほか、農産物直売所や地元企業にカゴを持ち込み、食材寄付を呼びかけて調達。提供メニューは、手作りや季節感も意識していますが、何よりも「無理のないメニュー」を運営メンバーで相談して決める。これも背伸びしすぎず、楽しく続けられる工夫です。
立ち上げ当初は参加者が少なく悩んでいたこともありましたが、継続していくうちに認知度も上がってきました。いつも受付に立つ旭さんは、来場者とは必ず一言は会話し、コミュニケーションを取るようにしています。
「17時からのスタートですが、早い人だと16時頃から来る人も。月に1回ですが、地域の人が外に出る機会にもなりますし、どんな人が同じ地域にいるのか知れる大事な機会ですね」。
自身も活動を通して、お寺の中だけでは知り合えなかった仲間や知り合いが増えたと話します。小学生の娘さんも自ら手伝ってくれているそうで、学校以外でいろんな世代と関わることができる貴重な場に。今後も活動を継続しつつ、会場まで取りに来られない人に届けられるような取り組みをしていきたいと話します。
地域の中で、地域の人のためにできることを続けながら広げていく。旭さんの今後の活動がどんなふうに広がっていくのか楽しみです。
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