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更新日:2026.09.17

誰もが主役になれる「居場所」を。Accessible Niigata が広げるボッチャ練習会の温かな輪【突撃レポート】

障がいがあってもなくても、子どもから高齢者までみんなで楽しめる!

こんにちは!ながおか市民協働センターです。
今回は、アオーレ長岡の市民交流ホールBC にやってまいりました。
取材させていただくのは、共生社会の実現に向けてユニバーサルスポーツ※1やユニバーサルツーリズム※2の普及活動を行う「一般社団法人 Accessible Niigata」(アクセシブルにいがた)の皆さん。

今回取材するのは、今年から新しくスタートしたという「ボッチャ練習会」です。
会場に入るとコートを囲み参加者が温かい笑顔に包まれ、「誰もが主役になれる居場所」が広がっていました。その現場を突撃レポートします!

※1・・・年齢、性別、国籍、障がいの有無に関わらず、誰もが一緒に楽しめるスポーツ。ボッチャの他にモルックやフライングディスク等がある。
※2・・すべての人が楽しめる旅を目指し、高齢や障がいの有無、国籍、性別、年齢などに関わらず、誰もが出かけられるように環境を整えた旅行。

誰もが一緒に競い合える。シンプルだけど奥が深い「ボッチャ」の魅力

基本的なルールについて、練習会の様子を見ながら教えてもらいました。
まず「ジャックボール」という的になる白いボールを投げます。そして 3 人 1 チームで 2 つに分かれて、赤と青 6 球ずつのボールを投げ合い、最終的にジャックボールに、より近づけられた方のチームが点数を得るゲームです。

赤と青のボールで2チームに分かれる

一見、非常に単純なスポーツに見えるのですが、戦術は様々あり、状況に合わせて考えるパターンがたくさんあり正解がない。そこが面白いユニバーサルスポーツです。
練習会では、コートのあちこちから「ここを狙ってみよう!」「あのボールを弾き出そう!」といった戦略的な声が飛び交っていました。

会場には、まるで滑り台のような「ランプ」という勾配具が置かれていました。障がいの程度により、BC1〜BC4のクラスに分かれているうち、BC3の「疾患を問わず、四肢・体幹に重度の麻痺があり、選手自身での投球が困難な方」(引用:一般社団法人日本ボッチャ協会HP)が使用します。
選手は「ランプオペレーター」と呼ばれるアシスタントとペアを組みます。ランプオペレーターに右、左と指示を出し角度や方向を指示するそうです。

重度脳性麻痺などの障がいによりボールを直接投げられない選手が使う「ランプ」

初めてでも、人見知りでも。「ボッチャ」がつなぐ多様な人と人とのコミュニケーション

「今日で 5〜6 回目の参加になります」。と話してくれた参加者。なんと、2026年8月8日に開催された県民パラスポーツ大会の初心者部門で準優勝した実績もあるそうです。
参加のきっかけを聞いてみると、
「地域の方とコミュニケーションや触れ合いができる活動を探していて、市政だよりを見ていたらこの練習会を見つけました。参加するようになってから、積極的に色々な方と話すことができるようになり、自分の中のコミュニケーションの壁がなくなってきたと感じています。毎回『初めまして』の方と一緒にスポーツを楽しめるのが、職場とは違って新鮮で、本当に楽しいです」。

今年からボッチャを始めた参加者

また、競技歴 6〜7 年という高校生の選手(チーム名「ゆでたまご」)にもお話を伺いました。
元々はコロナ禍で他のスポーツができなくなった時に、その時の先生と一緒にボッチャを始めたそうです。
チームの一人は「実は、すごく人見知りだったんです。でも、ボッチャを通じて色々な人と話していくうちに少しずつ自信がついてきて、今では本当に幅広い世代の方と自然に話せる機会が増えました」。
また、「障がいを持つ子どもたちも、小さい子からお年寄りまで、幅広く一緒に楽しめる。そこがボッチャの一番面白いところですね」とボッチャの魅力を話してくれました。

全国大会4位の実績を持つ、十日町市のゆでたまごの3人。

冬の北海道旅行が出発点。Accessible Niigataの誕生と「心のバリアフリー」にかける想い

この温かな練習会を主催する「一般社団法人 Accessible Niigata」は、どのようにして生まれたのでしょうか。代表の殖栗寛倫(うえぐりひろのり)さんに、立ち上げのきっかけや事業への想いについてお話を伺いました。

Accessble Niigata代表理事の殖栗さん

 

「車椅子ユーザーの先輩が一人いまして、その方と一緒に、冬の北海道旭川市へ旅行に行ったことが出発点でした。雪国でも、工夫と周りのサポートがあれば車椅子ユーザーと一緒に旅行が出来るんだというのを知ったんです」。

さらにその旅行先で、車椅子フェンシングや車椅子ラグビーなどのパラスポーツを体験し、楽しさを実感しました。
地元に戻り、同様の取り組みがあるかを調べましたが、長岡に限らず全国でもまだほとんど取り組まれていない状況でした。そこで、「自分の地元でもこういう場をつくりたい」という一念で、同様の活動をおこなう石川県の組織への修行に飛び込みました。

現在、団体ではこのボッチャ練習会だけでなく、学校への訪問講演やパラスポーツ体験会を積極的に行っています。
「最初は子どもたちも『車椅子の人って、スポーツができるの?』という疑問を持っていることが多いです。でも、実際に競技用車椅子に乗って体験すると、『こんなにスピードが出るんだ!』『障がいがあってもこんなことができるんだ!』と驚きの声をあげてくれます。そうした体験を通じて、まずは相手を知ること、そして『心のバリアフリー』を伝える活動に力を入れています」。

一方、活動を続ける中で課題も見えてきたそうです。
「高齢化が進む中で、足腰が弱くなって遠出ができない方がたくさんいます。そうした方々が気軽に、安心して外出するためには、バリアフリーの環境だけでなく、『使える飲食店やホテル』『使いやすいトイレ』などへ気軽にアクセスできる情報が足りないと感じています。こうした情報バリアフリーの解消も、私たちのこれからの課題ですね」。

アオーレ長岡から新潟全体へ。気軽にふらっと集まれる、これからの「居場所づくり」

今年から始まった毎月 1 回のボッチャ練習会。アオーレ長岡という、市民が行き交う場所で開催されていることにも大きな意味があります。

練習会に今年から参加し始めた方が初めてボッチャに触れて、そのまま大会に参加してくれたり、少しずつ多様な人たちの繋がりが生まれ始めています。
もともとは、重度の障がいを持つ方のためのパラリンピック競技として生まれたボッチャ。しかし、Accessible Niigata が提案するボッチャは、「誰もが楽しめるユニバーサルスポーツ」としての形です。


「まだボッチャを知らない方、あるいは各地域で少し経験したことはあるけれど大会は出たことがないという子どもたち、高齢者、障がいのある方々に、もっと気軽に参加してほしい。今では参加者の方から『もっと練習したい』『昼間にも開催してほしい』という嬉しい声もいただいているので、今後は、参加できる機会や回数を含めて居場所づくりをさらに拡大していきたいです」。

誰もが等身大でいられ、お互いに「あてにされ、必要とされる」幸せを感じられる。
誰もが気軽にアクセスでき、お互いのバリア(壁)を越えて対等に混ざり合える居場所。まさに、Accessible Niigata が目指す「心のバリアフリー」が、ここアオーレ長岡にしっかりと根づき始めています。

あなたもぜひ、心地よいボッチャの輪の中にフラッと飛び込んでみませんか?

団体情報・ボッチャ練習会情報

一般社団法人 Accessible Niigata(アクセシブルにいがた)
団体Webサイト:https://niigatabf.com/accessibleniigata](https://niigatabf.com/accessibleniigata
団体Facebook:https://www.facebook.com/p/Accessible-Niigata-61565083121890/


ボッチャ練習会について▼
・開催場所:アオーレ長岡 西棟 3 階 市民交流ホール BC
・時間:18:30~20:30
・参加費:無料(自由参加・事前申し込み不要)
・持ち物:特になし
※今後の練習会スケジュールなどは、団体ウェブサイトをご確認ください。