Nagaoka Players PLAYER

更新日:2024.03.25

未来を生きる子どもたちと 誰もが制限なく夢をもてる社会に|倉又司さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

 

倉又司さん/37歳/自営業/のびのび楽しい手話ワークショップ

1986年糸魚川市生まれ。自身も第一言語として話す手話や、ろう者の理解を広めたいと手話を楽しく活用するワークショップなどを開催。

バーを貸し切ってのイベントや親子でも楽しめるSUPなど、ジャンルに問わられない多様なイベントを開催している倉又司さん。倉又さんのイベントに欠かせないキーワードは“手話”。ろう者でもある自身の経験から手話やろう者の理解を広める活動を行っています。

サーフボードの上に立ち、一本のパドルで海などの水面を進むSUP。手話で説明を聞けるので参加者の方は安心して楽しく参加できたそう。


 「意外と気分屋なので、気分が乗った時にしか動けないんです」。そう話す倉又さんの原動力は「誰もが夢をもてる社会にしたい」という気持ち。きっかけは長岡聾学校の寄宿舎指導員で出会った子どもたちでした。「子どもたちは素直にやりたいことを話してくれていました。そういうふうに、障がいがあってもなくても、誰もが夢をもち叶えていけるようになったらいいなと思います」。

 しかし、ろう学校の外では、手話やろう者への理解が低いことから、送り出した卒業生が「手話で話せる人が会社におらず、周囲とコミュニケーションを取ることが難しくて苦しい」と相談に来ることが絶えなかったそう。自身も同じ経験をしたからこそ、少しでも社会の側を変えていきたいという想いで活動を積み重ねてきました。「活動をしていると『どうせできないよ』と否定的な意見も言われますが、その意見は気にせずに応援してくれる人だけを見て、子どもたちにとっての希望になれるように夢を叶えていきたい」。

 活動を進めていく上で大切にしていることは、「誰も置いていかない」こと。手話がわからない人でも参加できるよう、手話通訳や筆談対応を取り入れています。こうした工夫により、手話を学ぶ・使うという一見高そうな壁を崩し、手話が身近になったことで手話教室に通い始めた人もいるんだとか。

手話で注文してみる人や、手話で会話を楽しむ人も多い倉又さんのカフェ。今後の居場所作りも楽しみです。


 今後はろう者・聴覚障がい者が安心してのびのび過ごせるサードプレイスとして、カフェ開業も目指しているそう。手話に触れてみたい、学んでみたいという方はぜひ倉又さんに会いに行ってみてはいかがでしょうか。

 

本記事は、らこって2024年3月号でご紹介しています。

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