Nagaoka Players PLAYER

更新日:2024.02.26

お互いさまの気持ちで人と地域と未来をつなぐ|森山慎一郎さん

地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。

森山慎一郎さん/37歳/消防士/TR_Workers_NAGAOKA

1986年新潟市生まれ。消防士として勤務する傍ら、技術系災害ボランティア「TR_Workers_NAGAOKA」の代表として、長岡をはじめ日本各地で活動を行っている。

消防士1年目の頃、東日本大震災のボランティアに参加したことを契機に、各地の災害ボランティアに参加するようになったという森山慎一郎さん。職務で得た技能や知識を活かしたボランティアがしたいと考え、2022年1月「TR_Workers_NAGAOKA」を立ち上げました。ロープや重機、チェーンソーを扱う技術系災害ボランティアとして、高所での除雪や土砂・支障木の撤去、地震で被害を受けた屋根の補修などを行ってきました。


 ボランティア活動をするうえで一番大切にしていることは、地域の方との対話であり、技術はあくまでも手段。「災害で失ったものや起きた出来事に対してはどうすることもできないですが、自分たちが寄り添うことで心の支えになり、次の生活に向けての不安を取り除くことができると思っています」。被災者の中にはボランティアに作業を頼みたくてもお願いできない人達がいるため、相手の目線に立って気軽に話せる関係づくりを意識して活動しているそう。「現地の方が笑顔になったり、ありがとうと言われると心が温かくなります。ありがとうと言われた分、ありがとうを言える人間でありたいです」。

 

2023年11月福島県いわき市豪雨災害現場での土砂撤去作業。


 被災者支援だけでなく、今後は将来の地域の安全につながる活動として、子どもたちに防災を身近に感じてもらいながら、楽しく学べる防災教育にも力を入れていきたいと考えています。2023年には小学校の授業の一環として、これまでの活動紹介と防災知識を伝える講演を実施。また、市内で行われたイベントでは重機や資材の展示、実際に重機に乗ることができる体験会を行いました。
 「AI活用やDX化が進む世の中ですが、人に寄り添うことは人間にしかできないことだと思っています」と話す森山さん。当たり前のように「大丈夫ですか?」「困っていることはありませんか?」と声を掛けて手が差し伸べられるお互いさまの気持ちがあふれるまちになることを願いながら、日々の活動を続けています。

2023年5月石川県奥能登地震で被害を受けた瓦屋根の補修作業。

本記事は、らこって2024年2月号でご紹介しています。

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