地域をよくするウワサのあの人にインタビュー!毎月、市民活動に取り組むプレイヤーをご紹介。活動に関わったきっかけや、どんな役目を果たしているのか伺う中で、活動への多様な関わり方が見えてきました。
立場を変えることで見えた 次世代へつながる教育活動
西脇 秀和さん
50歳/団体職員/特定非営利活動法人ピュアはーと
1972年生まれ小千谷市出身。特定非営利活動法人法人ピュアはーとでは、趣味や特技を活かした運動や音楽活動に積極的に取り組んでいる。
「もともとは内向的な性格で、学生時代は自分に興味を持ってくれる人はいないと思っていました」と、昔の自分を振り返る西脇秀和さん。大学卒業後は地元企業で働いていましたが、「やりたいことを仕事にしたい」と思ったときにふと心に浮かんだのが、高齢者と関わるときのほっとした気持ちでした。「人と関わり合うことで充実感を得たかった。そこで、高齢者と心を通わせることができる福祉の道を志しました」。
しかしそこで待っていたのが、理想と現実のギャップ。今まで会うことのなかった重度の認知症の方や寝たきりの高齢者と初めて関わったときに、利用者に対し対等にな立場で支援ができない自分に対して無力感を覚え、一度は心が折れたそうです。そこで見つめ直したのが利用者との関わり方でした。「利用者と支援者の垣根を越えると、徐々に自分の心もオープンになりました。すると人の本音や楽しそうな表情を自然に引き出せるようになり、自分が理想とした心を通わせた支援ができるようになりました」。
現在は地域活動支援センター事業などで障がいのある方の居場所づくりをしている「特定非営利活動法人ピュアはーと」で、リレーマラソンやライブなど様々な体験活動を担当。リアルな体験を提供することで、人や社会との結びつきを生み出しています。大切にしていることは、協力者も含む全員が支援する側、される側に関係なく、同じ目線に立つこと。「職員をはじめ、私たちの活動に賛同してくれる人と利用者が立場に関係なく関わることで、利用者の知らない一面が見えてきます」。
今後の目標は、日常の積み重ねを大切に、苦楽を地域のみんなで共有してつながりをつくり続けること。そのためにピュアはーとと聞けば何をしているのかイメージできるように地域への理解を進めていくそうです。「利用者やスタッフ、地域の人まで垣根を越えて心と心で会話をし、日々の小さな幸せを感じていきたい。結果的にピュアはーとが誰でも集まれる地域の拠点になれば嬉しいです」。
本記事は、らこって2023年3月号でご紹介しています。
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